この花、樹の花、黄色い花、早春からチラホラと咲いていたのもありました。
低木ですが、強剪定でビシビシ刈られても葉の出る前に咲いてくれます。
「レンギョウ」です。 漢字では「連翹」です。
モクセイ科、レンギョウ属の落葉低木です。
このレンギョウ、有名なのがいくつかありますが、中国生まれが多いのですが、れっきとした日本育ちのもあります。
何年か前は主なレンギョウの特長を調べて、見分け方をメモにしましたが、最近はもうどっちでもよくなっていて、みんなレンギョウにしています。
本当は、枝の様子などで見分けますが・・・
公園などに多く植えられているのは
①レンギョウ、②シナレンギョウ、③チョウセンレンギョウです。
この区別が意外と難しいのです。②のシナレンギョウは花期が長く、枝が直立するのが多いので見分けのポイントですが、他のは枝が垂れたりして迷います。
正確には枝を切って、中の髄の状況で区別ができるのですが、ホイホイと切ることは出来ません。
いずれも暑さ、寒さにも強く、大気汚染にもめげないで生きていけます。
普通に見られるのはみんな日本海を渡ってきました。
でも日本にも自生種のレンギョウがいます。
それは、④ヤマトレンギョウと⑤ショウドシマレンギョウですが、希少です。
④のヤマトレンギョウは中国地方の石灰岩地で暮らしているそうです。
⑤は名前のとおり、小豆島の石灰岩地が自生地です。
レンギョウについては、和名は漢名を音読みにしたもので、もともと中国では「トモエソウ」や「オトギリソウ」のことを指したそうです。
この実を薬用として利用したそうです。宋の時代以降現在の山西省で大量に栽培していたレンギョウの実をレンギョウとして代用し定着したそうですが・・よく分かりません。
漢方薬として「連翹」があり、解熱・消炎・排膿・皮膚病に効果があるそうです。
バルカン半島などには「セイヨウレンギョウ」という種類もあるそうです。
レンギョウは世界に7種しかありません。
アジアに6つ、ヨーロッパに上記の1つです。
日本に中国のレンギョウが連れて来られたのは平安時代の初期という説と江戸時代初めという説があるとか・・
雌雄異株です。
逞しい木で半ツル性もあり、枝が湾曲して地面に着くとそこから根っこを出して新株として成長するそうです。
葉っぱの出る前に花をつけるものが多いです。
当然園芸品種もあり区別は難しいのですけど・・
日本で切り花として、レンギョウとシナレンギョウの交雑種で「スペクタビリス」といのが作られていて、花が大きいそうです。
花びらは4つ。雄しべは2つ、雌しべは1つです。
雄花では雌しべが退化して雄しべが長く目立ちます。結実しません。
雌花では雌しべが雄しべより長く目立ちます。
でも詳しくはもっと複雑なようで、中国の図鑑では「両性花」とされていて、レンギョウの仲間はみんな雄しべの長く、雌しべの短い花(短花長花)、逆に雄しべが短く、雌しべの長い(長花柱花)がありそれぞれを雄花とか雌花とか表記しているのがあるとか・・。
そして、ややこしいのは雄花にもちゃんとした子房をもつ雌しべがありますし、雌花の雄しべには花粉が出来ます。
まだ進化の真っ最中なのかもしれません。
この機能をもつので両性花ということも言えますし、進化の途中でこれから、雄花、雌花として機能が分化していくのかも知れません・・なんかとっても難しく面白い花です。