2、3年ぶりかも知れません。
でも、この花の形・・見覚えあります。
つい先日まで、あの「沈丁花」を見たばかりですかね。
「オニシバリ」です。 漢字では「鬼縛り」です。
ジンチョウゲ科、ジンチョウゲ属の落葉小低木です。
本州、東北の南部あたりから東海地方の東部、また、近畿以西から九州の太平洋側が故郷です。故郷ということは「日本固有種」です。
この木の樹皮が強靭でこれでなった縄がすごく丈夫なので、「鬼」を縛れるくらいだ・・ということから付いた名前です。花や葉からは想像も出来ません。
別名が「ナツボウズ(夏坊主)」です。
この名は仲間の「ナニワズ」にもついていて、花が早春に咲いて、初夏には果実が実り、真夏には葉が落ちてしまうから→夏に坊主になるから付いた名前のようです。
葉っぱはこんな感じ、長い楕円で結構細長くなっています。
多くの図鑑では雌雄異株となっています。
ところがこの雌雄異株がちょっと手ごわい感じです。
このオニシバリと仲間のナニワズ、コショウノキ、カラスシキミなどは両性花を付ける両性株と雌花をもつもの、それを「雌性両全異株」というそうですが・・
雌花は雄花よりも小さめで、黄緑色の花です。雌花にも雄しべはあるようですが、葯は退化して花粉を作らないそうです。
両性花は黄色味が強いようです。
そして花そのものですが、この花びらのようなものは、本来は萼で萼筒の先が4つに分かれて、花びらの役目をしています。
中心に雄しべと葯が見えていますが、雄しべは長短があってそれぞり4本ずつあり、その長い4つが外から少し見えています。
このジンチョウゲ属の雌性両全異株の花は・・調べてもまたよく分らないこともあるようです。
自家不和合性の強いもと弱いものとか・・・
このオニシバリ、全株に毒性があり、出来る果実にも毒があるそうで、間違えて食べると、腹痛や血便、口内炎を引き起こすそうです。
でも花をクンクンすると好い匂いです。
ついでに「ナニワズ」です。
同科同属ですけど、暮らしているのは寒い所のようで、千島やサハリン、日本では北海道~北陸などの日本海側が多いようです。