花は知っていても果実は知らない、逆に果実は有名だけど花は知らない、見覚えがない、思い出せない・・というのもたくさんあります。

 これもそのひとつ。

 

 

  果実は超有名な「ひっつき虫」の代表です。

 「オナモミ」です。  漢字では「雄菜揉み」です。

 キク科、オナモミ属の1年草です。

 

 

 名前の謂れも説がいくつかあるようですが、「メナモミ」に対してついた説。これはたくさんあります。「オミナエシ」に対して「オトコエシ」とか。

 「ナモミ」というのが「引っかかる」という意味で、これが「ナゴミ」になり、さらに「ナモミ」になったという説もあり、さらに資料では「昔これから薬を作る時に羽っぱや実を揉んで出た汁を加えて作った」ので「菜揉み」になったとありました。

 

 

 この仲間は現在はほとんど「オオオナモミ」とか「イガオナモミ」になってしまい、この在来のオナモミはあまり見られなくなっているそうです。

 

 そして花です。というか、ツボミのような咲き始めみたいです。

 

 

 この花、なんと雌雄異花で、雄花、雌花になっているとか・・

 さらに、虫にも頼らない、風媒花だそうです。

 

 

 なので、質より量で勝負です。

 図鑑では 「花は葉腋から花序を出して、先に球形の雄頭花がつき、その下のある葉腋に雌花序」がつくとあります。

 

 

 もうイガイガ、とげとげの果実も出来始めていました。

 雄花は黄白色っぽく、キク科の花らしく雄しべの花糸は合着しています。

 

 

 雌花の説明は「雄花の下にあり、2つの突起のある緑色の壺状の総苞に囲まれて、先が少し出ている」とあります。 花はよくわかりません。

 

 

 植物学的には「生物時計」が精密で、8時間30分の暗黒時間を経てつぼみを作る性質があるが、この時間が8時間15分ではツボミを作らない・・・とあります。

 これももっと調べないと・・。

 そして、タダのひっつき虫ではありません。

 有毒ですけど、昔から漢方薬としても利用され、「蒼耳子(そうじし)」といい、煎じて解熱、発汗、頭痛、動脈硬化なとに効果があるそうです。