近所のウツギです。

 今年は開花も早く、満開になって花の数も際立って多いように思えました。

 なんとなく仄かに香ります。

 

 

 とにかく、ウツギという名がつく植物がたくさんあって今年も悩ませてくれます。

 それもいろいろな科、属に及んでも親兄弟、親類、遠い縁者、空似の他人、似てもいない他人まで、〇〇ウツギになってます。 そして枝茎が空洞になってぃるもの、なっていないのもごちゃごちゃです。

 

 

 まず代表としては、

 スイカズラ科、タニウツギ属のウツギです。

 「タニウツギ」や「ハコネウツギ」が有名です。

 

 次に、ユキノシタ科、ウツギ属のが

 「ウツギ」、「ヒメウツギ」や「マルバウツギ」がよく栽培されています。

 

 

 3つ目に

 ユキノシタ科デアジサイ属に所属しているのが・・・

 「ノリウツギ」や「ガクウツギ」です。

 

 同じユキノシタ科でもバイカウツギ属に分類されるのが

 「バイカウツギ」です。
 

 

 また、スイカズラ科のツクバネウツギ属には

 これもお馴染みですが「ツクバネウツギ」があります。

 

 バラ科にもコゴメウツギ属の「コゴメウツギ」があります。

 さらに、ドクウツギ科、ドクウツギ属には猛毒で超危険な「ドクウツギ」があります。

 

 

 タニウツギやニシギウツギはウツギの代表格です。

 花びらが5つ、萼片も5つです。

 

 

 雄しべも5つ、雌しべは1つです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 以下はおまけ・・・

 今年よく見たウツギ。

 名前にウツギとつきますが、ちょっと違います。

 「コゴメウツギ」

 

 

 

 次は「ツクバネウツギ」です。 漢字で「衝羽根空木」です。

 スイカズラ科、ツクバネウツギ属の落葉低木です

 本州の東北から南の太平洋側、九州までで住んでいます。

 

 

 本州の東北から南の太平洋側、九州までで住んでいます。

 花はやや小ぶりでスマートな感じがします。 

 

 

 花冠は二唇状の鐘状ロート形です。花色は白~黄色や白黄色ですが、稀にピンクがあるそうです。

 

 

 雄しべは4本、雌しべは1本。雌しべの元に蜜腺があります。

 

  

  花は細い花冠からやや急に鐘状に広がり、先はやや唇状になっています。上唇は2裂し、下唇は3裂します。下唇の内側に橙色の網目状の紋があります。

 

 

 萼が5つに深裂しますが、萼が2~3枚になるものがあり、これを「コツクバネウツギ」というそうです。

 

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 今、旬で咲いていますが、ずっと同じような感じで混乱していました。このスイカズラ科のウツギは・・ほんと綺麗です、でもみんなよく似ています・・。

 

 

 「ヒメウツギ」

 プランターでもよく見るようになりました。

 

 

 

 四つ目として「タニウツギ」です。 漢字で「谷空木」です。

 

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 スイカズラ科、タニウツギ属の落葉小高木です。ウツギは日本に自生するのが多いですが、これは日本特産で、北海道の西部から本州の日本海側に多いそうです。

 別名「タウエバナ(田植え花)」です。

 

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 葉っぱは徒長枝に付く葉がさらに大きく、卵形~長楕円形で、先が鋭く尖ります。基部は円形~クサビ形で、鋸歯があります。

 

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 花は今年枝の枝先や葉脈に散房花序で、沢山花が咲きます。

 萼は5裂し、花冠は淡紅色でロート状で先が5裂します。そして花冠の内側が外側よりも色が濃くなっています。

 雄しべは5本、雌しべは1本で、雄しべよりも長くなっています。

 

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 この花はウツギの中でも花が多く樹一面に咲くので、「火事花」と言われたり、材で火葬の骨を拾う箸を作ったので「死人花」「葬式花」などとも呼ばれていました。なんかヒガンバナみたいです。

 タニウツギの仲間の園芸品種も多く作られ、中国産の「オオベニウツギ」などが多く植えられるそうです。

 

 

 次が 「ニシキウツギ」です。 漢字では「二色空木」です。

 

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 スイカズラ科、タニウツギ属の落葉低木です

 本州の東北南部~四国、九州で暮らしています。

 

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 漢字は最初「錦」だと思っていました。そしたら、花が咲き始めには「淡黄白」なんですが、だんだんと「紅色」に変わっていきます。それでこの名を貰いました。

 

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で、このニシキウツギは山側に多く生きています。よく似ていてる「ハコネウツギ」が海岸近くが得意なのに対してです。

 だいたい、ハコネウツギが海に近くが好きで、箱根には殆ど自生していないのが、混乱のモト・・なんですけど。でも、さらにややこしいのが、コレがハコネウツギの雑種説というのもあるというのです。

 

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 葉っぱは対生して、楕円形~広楕円形で先が尖ります。周りに細かい鋸歯があり、裏面の葉脈に沿って白い毛が多く生えています。

 

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 今年の枝の先や葉腋に散房花序がついて、花冠の先が5つに裂け、花びらは三角形みたいな感じです。

 雄しべは5本、雌しべは1本、花柱が半円のようになって大きく目立ちます。

 

 次は「ハコネウツギ」です。 漢字では「箱根空木」です。

 

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 スイカズラ科、タニウツギ属の落葉低木です

 日本各地の海岸近くが住みやすいようです。

 別名が「ゲンペイウツギ(源平空木)」とか「サキワケウツギ(咲分け空木)」です。肝心の箱根に自生するものは殆どなくて、植栽したものがあるそうです。

 

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 葉っぱは対生して広楕円~広円形で先が尖って、周りは細い鋸歯があります。

 上のニシキウツギに似ているのですが、葉の表裏に毛が殆どないことが違います。

 

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 枝先からや葉腋から散房花序で、花冠はロート状鐘形で先が5裂します。

 花色が白から赤に変わります。

 この花筒は萼より先で急に広がり、釣鐘型でこの広がり方がニシキウツギよりも急角度なんだそうです。

 

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 白から赤にかわりますが、やはりへそ曲がりがいて、白のままのもあるので、「シロバナハコネウツギ」と言って区別しているそうです。

 雄しべ5本、雌しべは1本です。

 

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 果実は蒴果です。