春の空き地、河川敷、里山、道端はキク科の花がいっぱいです。
そしてみんなよく似ていて困ったモンです。
(本人たちは困っていませんけど・・・)
タンポポはもちろん、ニガナ、ハナニガナ、ジシバリ、コウゾリナ、ブタナ、コオニタビラコやヤブタビラコ・・・・
みんな元気モリモリ、いや必死で暮らしています。
で、上の花ですが、ひとつひとつ照合しても違いました。
決めては花の大きさ、舌状花の枚数、そして葉っぱです。
「オオジシバリ」です。
漢字で書くと「大地縛り」です。
キク科、タカサゴソウ属の多年草です。
別名が「ツルニガナ」というそうです。
日本全国、朝鮮半島、中国、台湾で暮らしています。
冬はロゼットで過ごすようですが、その時はまったく分りません。
属の上の分類ではタンポポ亜科で、葉や茎を傷つけると白っぽい乳液が出ます。
また、開花する前に若草は「苦み菜」として食べられます。
そして日干しすると「剪刀股(せんとうこ)」という生薬にもなり、センブリの代用になり、健胃、消炎、解熱にも活躍するそうです。
花は全て舌状花だけです。
そしてその数が20~30枚くらいです。
ニガナはこの舌状花が少なくて5~7枚、ハナニガナは8~10枚くらい、
イワニガナは別名がジシバリです。葉っぱの形状などが違います。
舌状花は先が細かく5つに裂けています・・・が、これは1枚の先が5つに裂けたのではなくて、5枚がくっついて1枚になった名残だそうです。
いったい何万年かかったのでしょうか・・。
なので、本来の雄しべも5つです。
ニガナの仲間らしく雄しべが筒になって黒褐色なのでそれで分かります。
これは集葯雄しべです。筒の中には雌しべがあります。
雌しべの柱頭は2つに裂けます。そしてクルリと反り返ります。
できる果実は痩果です。
オオジシバリが多く見られるような気がしますが、オオのつかない「ジシバリ」、なんか久しぶりに見たような感じでした。
キク科、タカサゴソウ属(ニガナ属)の多年草です。
とにかく、オオジシバリよりもずっと草丈が低く10cm前後です。
日本全国朝鮮半島、台湾、中国・・東アジアで暮らしています。
別名が「イワニガナ」です。
葉っぱはロゼットで付くのと長い走出茎について、卵形や楕円形、結構丸い感じがします。
でも本当は微妙にいろんな形になっています。
親切な図鑑では・・「円形、広楕円形、卵形、倒披針形で、分裂しないものと、弱く羽状中裂し、基部は円形、クサビ形または切形です。」・・・となっています。
総苞は狭円筒形、総苞片は外面は無毛で卵形や披針形で先が尖り、内総苞片は8個~10個で先は尖ります。
花びらは舌状花のみ。その一つは先が5つに裂けていて(5歯)います。
出来る果実は痩果です。