里山で多く主役になっているのは野菊たちです。

でも林縁や里の道脇に変わった「花」もあります。

 ウドとノダケがありました。

 

 まずは「ウド」です。

 ウコギ科、タラノキ属の多年草です。

 ほぼ全国、北海道~九州の山野に暮らします。

 

 ※上の写真、天地が変に見えますけど、橋の上から下の湿った所に生えていたのを撮りました。

 

  ウドと言えば漢字で「独活」ですけど、独活ってなんか今風の「一人暮らし」の生き方?

 太い茎で1~1.5m目になります。

 

 

 葉っぱは互生してついて、柄があり2回羽状複葉です。葉の形は広三角形で小葉は先が尖るもの、それほど尖らないのもありました。

 縁には鋭い鋸歯があります。また、葉の両面には毛もあります。

 

 

  花は小さな花があつまって、1つの集団になって、それがまた集まって群れのようになり、その群れがまたあつまり、銀河のようになります。

 そうです。このウドやセリの花などは宇宙を見ているようになります。

 

 

 花はもう終わっていますが、花弁が5つ、雄しべも5つ、雌しべは1つです。

 花は両性の花序が大きく、その下に雄性の花序がつきます。

 でも外から見ても両性花と雄花の違いはよくわかりません。

 

 

 そして果実が出来始めました。

 この果実は液果です。

 秋の深まりとともに黒紫色になっていきます。

 

 

 「ウドの大木」・・最近はあまり聞かない言葉かも・・でも褒め言葉ではないようです。

 そしてもちろん、草ですから、木ではありません。でも環境がいいと、3メートルくらいにもなります。

 また、野菜としてのウドは地下室のような所で栽培したものです。

 さらに、根を乾燥させると⇒「薬」になります。

 

 

 そして「ノダケ」です。  漢字では「野竹」です。

 セリ科、シシウド属の多年草です。

 本州中部、関東~九州で暮らしています。

 

 

 草丈は1~1.5メートルくらいですが、強風にためか倒れ気味になっていました。

 

 

 葉っぱは多くは3出複葉が多いようです。

 小葉や裂片は長楕円形で周りにやや硬い鋸歯があります。

 

 

 花は細かい散形花序でたくさんの星たちが集まっているようです。

 花びらは暗紫色ですが、希に白花があるそうです。

 

 

 セリ科の花は白くで小さく、星座のようなイメージなのですが・・これはセリ科でも変わり種でしょうか。

 

 

 花びらは5つ。雄しべは開花すると開出し花弁より長く突き出ます。

 雄しべが伸びている雄性期です。

 

 

  このノダケ、雌雄異熟です。

  なので、まずは雄蕊が成長して花粉を出します。

 

 

 そして次第に雄しべが落ちて、花びらも落ちてしまい、雌しべの柱頭が伸びて受粉の態勢になります。これが雌性期です。

 

 

 そして果実が出来始めました。 

 

 

 薬としても利用されていたそうで、根を干したものが漢方の「前胡(ぜんこ)」といい、解熱や発汗作用があるそうです。