この花、名前よし、人気、実力とも一流です。「心技体」揃ったノギクの代表です。

 数あるノギクの中でも取締役でしょう。

 

 

 シオン属は世界に180種と言われ、圧倒的に中国が故郷のものが多いようで、120種もあるそうです。

 よく聞く名前のものも多いです。主なものでも「シロヨメナ」、「ハマベノギク」、「イソノギク」、「タテヤマギク」、「ゴマナ」、「ヤマジノギク」、「コウアンヨメナ」、「ユウガギク」、「カワラノギク」、「コモノギク」、「ヒゴシオン」、「センボンギク」、「ノコンギク」、「オキナワギク」、「サワシロギク」、「ミヤマヨメナ」、「シラヤマギク」、「ヤマシロギク」、「ダルマギク」、「アキハギク」、「シオン」、「クルマギク」、「ハコネギク」、「ヤクシマノギク」、「ヨメナ」、「オオユウガギク」、「カントウヨメナ」、「シコクシロギク」・・・・
 太字は固有種です。

 

 

  「シオン」です。 漢字では「紫苑」です。毎年毎年逢っていますが、定番ですから当然です。

 キク科、シオン属の多年草です。

 日本では西日本、中国地方や四国が中心で、九州には自生地が残されているようです。

 海外では朝鮮半島~中国、シベリアまでで暮らしているようです。

 

 

 別名もユニークなのがあります。「ジュウゴヤソウ(十五夜草)」とか「オニノシコクサ(鬼の醜草)」です。

 

 

 もともとは「アスター(シオン)属」で、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカにも・・こんなに各地にあるそうで、宿根草から、1年草、2年草と環境で生き方は多様のようです。アメリカが原産のをヨーロッパで交雑、育成した品種が多く広まったようです。

 

 

 よく知られているのが、北米の「ユウゼンギク」「クジャクアスター」「クジャクソウ」「アメリカシオン」などがあり、日本の「コンギク」「ノコンギク」「ダルマシオン」などです。

 

 

 葉っぱは根生する葉柄が長くて大きく、60cmくらいにもなりますが、花の時には枯れてしまいます。茎に付く葉は対生について、細長い楕円形で鋸歯があります。この葉、下につく葉ほど大きく、両面に毛かあってざらつきます。

 

 

 花は・・何といっても日本人好みのいい色のようで、舌状花の淡紫色と黄色い筒状花。舌状花は雌性です。筒状花が両性です。

 

 

 シオンは花は可憐ですけど、草丈は意外に大きく、1.5~2mくらいになります。

 根や根茎に薬効成分があり、去痰、利尿作用があり、生薬にもなっています。

 

 

 できる果実は痩果です。

 「オニノシコクサ」というのは、今昔物語の中の説話です。親思いの兄弟の話ですね。