毎年この秋本番になる頃、この花が見られます。

 里山の林縁などヤブなどにも多いのですが、花が小さいので注意していないと見過ごしてしまいます。

 

 

 「ヒヨドリジョウゴ」です。 漢字では「鵯上戸」です。

 ナス科、ナス属のツル性多年草です。

 日本全国に住んでいます。

 

 

 葉っぱは互生に付きます、葉の形はアサガオのような3裂した葉や卵形のもの、その葉の付く場所でいろいろです。なので、下の写真の葉がみんなそうだと思っていると全然違うのでなんだかわからなくなります。

 全体に柔らかい毛がついています。

 

 

 ツルは葉柄で絡みつきます。

 競争相手の多いヤブで生きていく知恵でしょう。

 

 

 ナス科の花らしいと言えばその通りです。この大きく反った花びら。こんなに反っていいの?。

 白い5枚の花弁です。反った花弁の基に斑点が10個くらいあります。

 

 

 雄しべは黄色~褐色で5本あり、雌しべ花柱を取り囲んでいます。そして、雌しべが長く突き出ています。

 

 

 ヒヨドリジョウゴ・・ですからヒヨドリが好物として食べるから・・と思いますけど、実際はそうではないようです。 

 

 

 このヒヨドリジョウゴを秋の七草に選定したのが、あの佐藤春夫さんです。

 きっと、昭和10年に与謝野晶子さんたちが作った「秋の七草」の論評をして、エッセーにしたとき、自分でも作ろうとしたようです。

 新秋の七草が外来種が多いのに対して、在来種をメインにしたそうです。

 

 

 

  で、果実、実は「ステロイド アルカロイド」のソラニンを含むので食べられません。

 

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 この果実、秋に1cmくらいの球形の実が出来ます。多くは赤い実です。

でもなぜか「黄色」も出来るようで・・この黄色い実ができるのを「キミノヒヨドリジョウゴ」というそうです。

 そしたら、花が紫色のがある・・と言われ、「ムラサキヒヨドリジョウゴ」というそうです。

 

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 全草にソラニンという毒を持っています。また、漢方の「白毛藤」の原料でもあります。

 で、これの名前ですが、ヒヨドリの大好物だと誤解されています。