歳とともに高山や縦走が出来なくなって、下から昔登った山を見ています。そしてだんだんと湿原などの散策が好きになりました。
今年も何か所か歩くことが出来ました。。
湿原の主役も季節ごとに入れ替わりますが、何故か人気があるのがコレです。
「ワタスゲ」です。
ご婦人グループがキャーキャー言いながら(これが何故かご近所の幼稚園の話ですけど・・)
そして一人が「まぁ、白く可愛いい花」・・・って言ったのです。
だいたい花が終わると、こんどは湿原の主役のカヤツリグサ科の果穂が主役になります。そして知名度では「ワタスゲ」でしょう。
でも、今回はその陰であまり騒がれないのを見つけました。
「サギスゲ」です。 漢字では「鷺菅」です。
カヤツリグサ科、ワタスゲ属の多年草です。
北海道~本州中部以北と朝鮮半島、ロシア、遠くヨーロッパや北米でも暮らしています。
里山では「サギソウ」が保護地域で見られますが、同じ「鷺」でも大分様子は違います。
こちらもは白い綿毛の小穂をサギに見立てた・・・ことで付いた名前だそうです。
ワタスゲの方が穂が大きく、茎の上に穂が1つですが、サギスゲは1つありますが、多くは2~6個くらい付けます。
葉っぱはよくわかりません。茎の基部に付きますが細く針状の葉っぱです。
これも地下茎が横に広く這うので群生気味に暮らしています。
ワタスゲもそうですが、それよりももっと・・夏の終わりというか、秋のなんとなく淋しさを感じてしまいます。
湿原には多くのイネ科やカヤツリグサ科がありますが、花も地味で種類も多く手に負えません。
それでも特徴的な姿形をしているのは何となく気になります。
コバイケソウなどの大きな葉の間に・・これが・・。
アップすると・・。
「ミタケスゲ」です。 漢字では「御嶽菅」です。
カヤツリグサ科、スゲ属の多年草です。
高層湿原で暮らしています。
ちなみに、高層湿原は「低層湿原に生えているヨシやスゲなどが枯れて堆積が進みそり結果、周囲よりも盛り上がっている湿原」です。 最初は高い所にある湿原のこと・・なんて思っていましたけど、標高とは関係ありません。
本州中部以北~北海道、さらに北のカムチャッカ半島千島列島に暮らしています。
また、一部、岡山県や大分県にも自生しているそうです。
漢字の御嶽・・となると、各地に御嶽という山や神社がありますが、このスゲは深山に暮らす菅の意味だそうです。
感じが似たのにカワズスゲやヤチカワズスゲがあります。ヤチカワズスゲ(谷地蛙菅)の高山型がカワズスゲとなります。
そしてこのミタケスゲは苞が葉っぱ状で長く、雄小穂が細長くて、果胞も大きいのが違いとなっています。・・・難し・・・・
図鑑のままですが「花は6~8月、花茎はほぼ滑らかで中央近くから下に1~3枚の茎葉をつける。花序は総状に3~5個の小穂をつける。
頂小穂は雄性、それ以下の側小穂は雌性。頂生の雄小穂は次の雌小穂と密着してつくが側小穂は下のものほど長い柄があり、お互いにやや離れて着く」とあります。
そして「頂小穂は線形で1~1.5cm。側小穂は2~4つで雌性。長い鞘のある苞の脇から出て互いに離れて付き直立する。1~1.5cm。」
・・・「ふぅぅん」・・・としか言えませんが・・・