はじめてかも知れません。

 難敵のノギク(野菊)たちと今年も悪戦苦闘していますが、こっちは地味というか、目立たない方なので、たまに見つけても後回しにしていました。

 

 「ヤブマメ」です。  漢字では「藪豆」です。

 

 

 マメ科、ヤブマメ属のツル性1年草です。

 広い範囲で暮らしています。日本では本州~九州、特に関東以西が多いようです。海外では朝鮮半島、中国、ロシア東部、インド、ベトナム、ネパールなどに及ぶそうです。

 

 

  林道の林縁などで時々マメ科の花、豆果を見ますがさっぱり分かりません。このよく藪に紛れているマメには馴染みが少なくて・・。

 みんな名前だけは聞いています。「ノササゲ」、「イタチササゲ」、「ノアズキ」、「トキリマメ」、

「ツルマメ」、「ヤブツルアズキ」などです。

 

 

 葉っぱはこんな感じ。3つの小葉で、広卵形で可愛らしい葉です。

 茎、葉柄や葉にも細かい毛があります。

 

 

 花もこんな感じで、雑草、低木、名前の通りの藪の中で咲いてます。

 よくよく見るとちゃんとした蝶形花です。

 白っぽいのですが、上の旗弁が薄紫です。翼弁と竜骨弁は白っぽい花です。

 図鑑では花色は幅があって、青~赤紫色まであるそうです。

 

 

 雄しべは10本ありますが、マメ科の花に多くあるように、9本が合着してくっついた雄しべです。1本が独立したような雄しべです。 雌しべは1つ。

 

 

 でも今回、このヤブマメに注目したのか‥というのは、調べたら、このヤブ君、実はこの花は花としてちゃんと咲かせますが、地下には花を開かない「閉鎖花」を付けるそうです。

 スミレなどでも閉鎖花は有名ですが、このヤブ君は、地下につけるのです。

 そしてこの閉鎖花によって出来る果実がメインのようです。

 地上に咲く花から出来る果実、豆果には種子が1つできます。でも地下の閉鎖花で作られる豆果には種子が3~5個できるそうです。

 

 

 それってなんかスゴイです。 地上に出来る豆は動物に食べられたり、風雨にさらされたり・・リスクが多いのかなぁって思いますけど・・閉鎖花は保険かと思っていましたが、閉鎖花の果実の方が実際は子孫を残す本命のようです。