この花は日本の春の山野草の横綱クラスだと思います。
大きさではありません。その気配、姿、花の多様さです。
ずっとスプリングエフェメラルだと思っていた時もありました。 でも、儚くなかったのです。
「オオミスミソウ」です。 漢字では「大三角草」です。
キンポウゲ科、ミスミソウ属の多年草です。
とにかくよく似たのがいくつかあって・・もうスミレ状態です。(よくわからないこと)
よく図鑑では、
ミスミソウは小さくて、本州中部以西、四国や九州に多く、花色も白が多い・・
スハマソウは葉さっぱの咲きが丸くなっている・・
ケスハマソウは主に東日本で毛が多い・・・
とか書かれていますが、みんな同時に並べれは・・ちょっとは分かるかも・・知れませんが、その都度個別に見るとみんな同じように見えます。
でも、花びらや雄しべの色の多彩なのがあるとみんな「オオミスミソウ」です。
「おお! ミスミ草」って言ってます。
ミスミソウの中でもミスミソウよりも花も葉も大型とされ、主に雪国で暮らしています。特に、新潟県には自生地、保護地もたくさんあります。
花ぴら、本来の花弁はありませんが、ミスミソウたちも萼片が花びらになっています。
そして萼のようなものが3つありますが、これは苞葉のようです。
とにかく、常緑だというので驚きです。
雪の下は保温効果が大きいようですが、やはりそれでも厳しい環境です。葉っぱをもって越冬するそうですが・・大変でしょう。
葉は根生葉のようで、長い柄があります。
花はコレも長い花柄を伸ばした先に付けます。葉も花も柄が長いのは雪や落ち葉の上に伸びようとしているのでしょうか。
そして、同じ花なのに、こんなに花が多彩なんて・・
八重咲のようなものや、千里咲きというのもあるとか・・
雄しべ、雌しべもたくさんあります。
萼片(花びら)は6~10枚くらいが一般的のようです。
出来る果実は痩果です。
でもやっぱりいい花。じっと立ち止まります。