だいたいの植物では、花の萼片、花弁、雄しべ、雌しべの基本的な数は決まっていますし、数には決まりもあると教えてもらいました。でも時々・・その例外ってヤツもあって、そういうのに出会ってしまうと、「コレは違う」って分からなくなってしまいます。そんな思い出のある花でした。

 

 

 「ツマトリソウ」です。  漢字では「褄取草」です。

 サクラソウ科、ツマトリソウ属の多年草です。

 生まれ育ちは広く、北米、ヨーロッパ、シヘリアなどで、日本では北海道~四国の亜高山などの山地の林床などです。

 

 

 多くの方がこの名前を聞くと「妻取」って連想するようで、自分もそうでした。でも「妻を取る」の意味と花が一致しません・・。

 そして最近になって調べて意味が分かったのですが、納得するものに会えません・・。

 その名は「着物の褄(つま)のこと、この花のへりに赤味を帯びたものがあり、これを褄取りに見立てた。着物の褄は裾の左右両端のこと。端(つま)は端(はし)の意味でこの端を褄に転嫁したようです」 そして、「女性が褄取りをすると着物のうら地の赤い部分が見えるから、これから褄取草の名前になった」と説明されています。

 というので、花弁の先に紅色の縁取りがあるのに出会えないかって・・帰ってから気がつくのですが・・。

 

 草丈は10~15cmほど。

 葉っぱは互生してついて、輪生するようにも付きます。形は広披針形で先が尖ります。全縁です。ちょっとツワツワ感があり、内側に曲がっているようなものもあります。

 

 

 花は萼片が7つ、花びらが7つ、雄しべが7、雌しべが1つ・・って記憶したので、花びらが6つとか、8つなんていうのもあるので、これは違う種類だと思っていました。昔はなんでも図鑑通りで、ちょっとの例外もわかりませんでしたから・・。

 

 

今、ちゃんと調べると、このツマトリソウ、花弁は5~9となっています。もちろん基本は7です。

 

 

 変種もあって「コツマトリソウ」というのは、小型で葉先も丸く、湿原のミズゴケの中で暮らしているそうです。

 

 でも、この花の基本の「7」って超少数派みたいです。