まぁ大河ドラマのモデルにもなっているし、何故かその名前をつけられてしまったし・・でも花よりも果実が人気です。 

 

 

 「ムラサキシキブ」です。 漢字だと「紫式部」です。

 シソ科、ムラサキシキブ属の落葉低木です。

 育っても2~3mくらいが多いようです。

 

 

 生まれ、育ちは日本全国、あと朝鮮半島や台湾でも暮らしています。

 果実の青紫色が美しくて愛でられますが、最近はもっぱら「コムラサキ」が人気になっています。

 

 

 樹を売る方が「ムラサキシキブ」って売るので、多くの方が「コムラサキ」を「ムラサキシキブ」って思っているそうです。 

まぁ、果実はコムラサキの方がたわわに実り、鮮やかですけど・・。また、それらとは別に山に入ると「ヤブムラサキ」があります。

   

 

 葉っぱの特徴は対生について、長楕円形で先が尖ります。周りに細かい鋸歯があります。

 

 

 この葉っぱでムラサキシキブとコムラサキを区別しています。ムラサキシキブは鋸歯がはっぱ全体にありますが、コムラサキは葉先の半分くらいに鋸歯があります。(厳密には中間的なのもあります)

 

 

 細かく区別するのもあるようで・・

 葉っぱが小さい「コバノムラサキシキブ」、枝ぶりや葉も花も大きいのが「オオムラサキシキブ」といい、先ほどの「コムラサキ」と「ヤブムラサキ」・・

 さらに、ムラサキシキブとヤブムラサキの交雑種で「イヌムラサキシキブ」というのがあるそうです。

 コバノ・・とオオムラサキ・・などが区別出来るのはプロ級でしょう。

 また、果実が白いのが「シロシキブ」です。

 

 

 この花は昔は「ムラサキシキミ(紫敷実)」や「ムラサキシゲミ(紫茂実)」と言っていたそうで、

それが訛ったという説がありました。

 また、江戸時代の植木屋が売れるようにというので、紫式部にあやかって付けたという説もあるそうです。現代なら「景品表示法」に引っかかってしまうかも・・。

 

 

 花は葉腋から集散花序のような付き方で淡紫の小さい花をたくさん咲かせます。

 たくさんと言っても葉っぱなどが目立つので油断していると気が付きません。

 花冠は筒形で先が4つに分かれて反っています。

 

 

 雄しべは4つ、葯が黄色で引き立ちます。

 雌しべは白く、雄しべより少し長いのが分かります。

 花はこんな感じ。

 

 

 出来る果実は核果です。

 

 ムラサキシキブにあやかって人気が高いのが「コムラサキ」です。

そして、いつもの近所の団地にありました。コムラサキです。ちょうど、花が咲き始めましたので・・。

 

 

 葉っぱは対生について、枝に並ぶように付きます。

 そして枝先は長く、いつの間にか垂れ下がるようになります。

 

 

 花は小さく、淡紅紫色です。花冠の先が4つ裂けて平開します。

 

 

 雄しべは4つ。雌しべは1つです。