やっぱり早春の「一華」と名付けられた花たち。
カタクリの咲くような場所ですが、毎年楽しみです。
そして毎年じっと見つめてしまいます。
「ユキワリイチゲ」です。 漢字で「雪割一華」です。
別名も「ルリイチゲ(瑠璃一華)」とか「ウラベニソウ(裏紅草)」です。
キンポウゲ科、イチリンソウ属の多年草です。
なんといっても日本固有種です。住まいは関西あたりから九州あたりまでです。
関東では植物園などでの植栽が多いようです。
ユキワリ・・ですけど、北国、雪国というより、西日本で暮らしているのが多いので、実際は雪のほとんどない所です。
「雪割」とは早春に咲く植物を意味するそうです。
「一華」とは1茎に1輪の花をつけるという意味です。
なので、雪があるとか、ないとかで騒ぐな・・って言ってました。
学名にはあのシーボルトの弟子の「伊藤圭介」さんの名前があるのはなぜでしょうか(シモバシラにもついていますが・・)
きっとシーボルトさんに言われて名前をつけたのかも・・。
葉は3出複葉です。小葉は3小葉だす。
10~20cmもの柄があります。形は三角状卵形ということで、鋸歯も鋭く入ります。葉っぱ寒い冬を年越ししているので疲れ気味、白褐色の斑が入ります。
なんかこういうイチリンソウ属の花は葉っぱの特徴が大切のようです。
このユキワリイチゲは根生葉が秋に出て、冬を越すそうです。
また、葉っぱとは別に柄のない苞葉が3枚あり、これが輪生して3裂して、更に細かく裂けます。
花は白で淡い紫色を帯びています。光の加減で微妙な色合いで綺麗です。
花びらは本来の花弁ではなくて、萼片が花びらの役目を担っています。この花びらの数がいろいろです。
なので図鑑に記載されている雄しべの数も、8~12、10~14、10~20、12~22、そしてたくさん・・とマチマチです。
そしたら雌しべも複数・・とか多いと書かれています。
やっぱりキンポウゲ科の花たちは、被子植物としては古い時代から生きてきた大先輩のようで、つくりも不思議なものが多いです。
この清楚な花の中心に、雄しべの黄色い葯が目立ちます。
この魅力に惹きつけられけて虫がやってくるのでしょう。
でもせっかくですけど殆ど結実出来ないのが多いようです。
じゃあどうやって増えるのか・・。
繁殖は主に地下茎で増えるそうです。群落を作って他のグループの花との間で結実することもあるそうです。
そして稀に果実が出来ることもあるそうです。
その果実は痩果です。
でも他のイチリンソウ属のと交雑して稀に結実するとか・・これも謎です。
別名の「ウラベニ・・」というのは「アズマイチゲ」の別名にも使われているそうです。
別名の「ウラベニ・・」というのは「アズマイチゲ」の別名にも使われているそうです。
まぁいろいろですけど、やっぱり花は綺麗です。