時々、なんじゃコレっていうのに会います。今回のもそんな花ですが、花なの?も怪しい感じです。
 今日は立冬なので、とりあえず、今日から「冬の花」という書架を作りました。

 「トウゴマ」です。 漢字で「唐胡麻」です。
 トウダイグサ科、トウゴマ属の多年草です。
 故郷はトウ(唐)なので、てっきり中国だと思いますよ。でも実はなんと東アフリカだそうです。人類と同じかも・・・
 そして、トウゴマなんて知らん・・と思っていましたが、別名の「ヒマ」と聞いてなんか聞いたことあるぞ・・です。そうです、この胡麻から採れるのが「ヒマシユ」です。ヒマというのは、「蓖麻」と書きますし、ヒマシユは「蓖麻子油」です。
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 その東アフリカから今では世界中に広がったようですが、その栽培の歴史は超歴史的で、エジプトでは紀元前4000年前の墓所からも見つかっているそうです。また、インドでも紀元前2000年も前にヒマシ油で灯りや便秘薬に、中国でも当然、薬としても使っていたそうです。
 日本でも日本薬局方に収録されていて、下剤などとして使われます。
 一方で「猛毒」のリシンを含むので、素人は勝手に利用してはダメだそうです。
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 どうもはっきりしないのですが、日本にやって来たのが中国から平安時代に入ったという説と、江戸時代にアメリカから来たというのもありました。・分かりません。

 葉は掌状で5~11くらいに中裂して鋸歯があります。長い葉柄があるのも特徴。
 
 秋から茎先の節からなんと20cm位にしたに向かって成長する総状花序ができます。各花序の上の方に雌花が咲いて、下の方に雄花が咲くそうです。
 雄花には5枚の花びらがあり、雄しべの花糸はたくさんに分かれて黄色い葯が多く付きます。
 雌花は小さな5つの花被をつけて、花柱は6つに裂けます。

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 花が終わり、雌花に蒴果が出来ます。蒴果は丸くてトゲがたくさんです。見るからに「毒あり触るなキケン」です。
タネは光沢のある楕円で黒褐色の斑点があるそうです。そして、猛毒のリシンと、アルカロイド系のリシニンを含むそうです。これを2~3個で致死量・・ひぇぇぇぇぇです。

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 この種子や種皮を除いた仁(じん)、果実の核を冷圧して採れるのが「ひまし油」だそうで・・やっと、到着したぁぁぁ。・・下剤以外にも、印刷用のインキ、化粧用のポマードなどにも利用されるそうです。