第3回は群馬県甘楽郡下仁田町下仁田にある山際稲荷神社です。

 

● 山際稲荷神社へのデータ

交通:上信電鉄「下仁田」駅下車、徒歩10分。

駐車場:駐車場あり。公衆トイレあり。

 

第1回の秋畑稲含神社で養蚕信仰のことを知り、調べてみたら南牧村大仁田の人の話で、大正末から昭和初期には養蚕祈願講が行われており、3つの神社を代参したことがわかりました。それが稲含神社、笹森稲荷、今回紹介する山際稲荷神社です。山際稲荷神社の講については取り立ててお話する資料は見つからなかったのですが、「山際稲荷に行くのは笹の森稲荷の後」だと書いてありました。参拝したときも、養蚕にまつわるものを見つけることはできませんでした。

 

さて、ここから先の文章は神社の概観を書きます。

尋ね初めて知ったのですが、この神社は昨年の台風19号で被害を受けていました。その跡は今も生々しく、これから後の写真はショッキングな人もあると思います。

 

 

 

 

 

拝殿は無事でしたが、参道隣の地所が崩れていました。民家が近いので心配しましたが、駅近くの住人に聞いたところ、これによる死者や怪我人はなかったようです。

 

 

 

 

 

参道の階段も崩れて通れないので参拝は無理かと思ったのですが、参道脇に拝殿へ続く坂道がありました。壁面は修繕中でしたが十分通行できたので登りました。

 

 

 

 

 

拝殿の被害はなさそうです。

 

 

 

 

 

拝殿の前には阿・吽のお狐さん。お顔も愛らしいのですが、後ろ姿がカワイイ。

 

 

 

 

 

参拝後、ガラス戸越しに拝殿内を覗かせていただきました。

静寂の中で祭神さまにお仕えする神狐さんたち。

 

 

 

 

 

ここから徒歩2分ほどのところに奥の院があります。こちらも無事でした。右側にお祭りしているのは火防の秋葉山神社です。

 

 

 

 

 

拝殿のある高台からは跡倉(あとくら)クリッペの山々が一望できます。清々しい場所でした。

 

 

 

 

 

3月の山際稲荷神社例大祭では「コンコンさん」と親しまれる稲荷神を乗せた山車が巡行し、例大祭の次の日には神社境内で市が開かれ、植木や農機具などの販売をしているようです。参道にはソメイヨシノがたくさん植樹されていて4月に開花するととても綺麗だろうと思いました。今年は新型コロナの影響で中止だったようです。なるべく早く神社が修繕されて、来年は春祭も開催できると良いですね。