4月に入りました。みなさま、お元気でお過ごしでしょうか?

毎年1日には咲前神社の春祭りで座繰りを奉納しているのですが、今年はウイルス感染防止を考慮して中止となりました。さびしい限りです。

 

さて、わたくしのブログやFacebookは投稿頻度が下がっておりますので、蚕絲館はどうしてるんだ?と思ってくださっている方もあるかもしれない?なと。久しぶりに書いております。

 

 

 

 

 

庭のスモモの花が満開になりました。数日前のみぞれで葉桜のようになりましたが、若葉も美しいです。これから開花が見ごろになるものもあるので楽しみです。

 

 

 

 

 

先月上旬には桑苗を少し植えました。枯れてしまった木を補うためです。この写真は、植樹までの間に根っこが乾かないよう仮置きしているところです。「仮ぶせ」といいます。

 

 

 

 

 

これは、桑苗の植え方をKさんにご案内しているところです。Kさんは去年の晩秋蚕期にton-caraの養蚕ワークショップに参加いただきました。ご自分で蚕を飼うために、まずは今春に桑を育てるところからスタートです。無事に植樹を終えた報告をいただたのでひと安心です。

 

 

 

 

 

座繰りの仕事は、日々坦々としたものです。

ご依頼いただいた絹糸をお作りしてお納めしています。もともと電話やメールで打ち合わせをして製造し、発送させていただくことが多いのでウイルスの影響は感じません。

 

ただ、先日は当館の見学も兼ねて絹糸を取りにご来館予定だったお客さまは来館を自粛され、発送に切り替わりました。お会いできず、たいへん残念でしたが、お客さまのように賢明な判断が今は大切ですね。

 

 

 

 

 

この2週間ほどは生糸の整理や撚糸を集中的にしています。

 

 

 

 

 

写真の生糸は整理が終わり、これから撚糸、精練加工に入る予定です。これに目処がつけば、次のご注文の座繰り繰糸に入ります。

 

 

 

 

 

庭仕事の楽しみとしては、裏庭の整備をしています。2月にモミジの大木が強風で倒れたので、業者さんに抜根と簡単な整地をしてもらいました。これを機に、ここに日本茜を植えます。あくまで遊びです。適当に3年放置していた茜が、去年はton-caraで染めのワークショップに繋がりました。自分たちで想像していた以上に染料になることがわかったので、今回は前回より手入れと採取がしやすいように考えて植えます。

 

 

 

 

 

移植のために寒い寒い2月に掘り起こした根から新しい蔓が出ていました。この茜は、過酷な籠の中にぎゅうぎゅうに入れられているのに生長しようとしている。新たな生を感じると、こちらも生きるエネルギーが湧いてきます。すごいな、わたしも過酷なことがあろうとも強く坦々と生きたいと思いました。あ、そんなことより早く移植しないとかわいそうだ。