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『 咲前神社春祭り・三の市 』座繰り奉納

日時:2019年4月28日(日)10時〜16時

場所:咲前神社の境内(群馬県安中市鷺宮3308)

その他:駐車場あり。公共交通機関でお越しの方は、信越線「安中駅」下車、タクシーで10分ほど。

 

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毎年恒例、4月に咲前神社で3回行われる春祭りも残り三の市のみとなりました。前回の二の市で行った座繰りと真綿掛けを三の市でも行いますので是非ご参拝ください。体験料は不要です。

以下では、当日の内容について書きます。

 

 

 

 

 

 

この地域は昔から養蚕が盛んでした。咲前神社の末社には、そのことを示す絹笠神社がお祀りされています。神社には他にも、蚕にまつわる札や石などもありユニークです。宮司さんも絹にはとても関心をお持ちで、当館は座繰り奉納をさせていただいています。

 

この地域は明治11年頃には農家が組合をつくり製糸を始めました。碓氷社というのですが、この製糸の始まりは手回しの座繰りでした。咲前神社の座繰り奉納では、その当時の座繰りにちなんだ様式を取っています。その写真が上記のものです。子どもたちに気軽にハンドルを回してもらえるように、体験では齋藤機料さんの新しい座繰器を使っていますが、展示では当時の様式の座繰器も持って行きますので見てください。

 

 

 

 

 

 

農家では真綿もよく作られたので、これを展示しているとおじいちゃん、おばあちゃんと話がはずみます。

 

 

 

 

 

 

写真は糸枠に真綿を掛けています。珍しい方法です。通常の角真綿の枠は大きくて、きれいに掛け重ねるのは難しいので、三の市ではこちらを楽しんでいただきます。

 

糸枠に掛けるやり方はこの辺の方法ではありません。わたしは、民族文化映像研究所の「秩父の通過儀礼」から知りました。秩父の方では産着に背守りを縫い付ける糸に真綿の糸を使うのだそうです。背守りを見ただけでは、真綿の糸がどのようなものなのか細かにはわかりませんが、映像とはスゴイもんで、筆だけではわからない情報がいろいろ記録されますね。民族研の映像を初めて見た時は根源的なものを目撃したという気がして身震いしました。真綿枠というのは、効率良くきれいな真綿を量産する為にあると思うので。糸枠自体も近代的道具ですけどね。この辺は秩父と近いですし、文化も重なり合っています。同じように自家の真綿をこんな風に掛けていてもおかしくないよねと思うのですが、わたしは今のところ聞いたことはありません。

 

話を戻しますが、白繭と黄繭も煮て行きます。真綿掛けは、繭が無くなり次第終了です。楽しいですよ!お待ちしております!!