宮本の鳥追い祭りの後、一度自宅に戻り、23時45分に咲前神社へ。

1月15日0時から始まる御筒粥神事を拝見させていただくためです。

 

 

 

 

 

 

筒粥とは粥占の一種で、小正月に一年の吉凶を占う年占いです。竹の筒や葦、萱を粥の中に入れて炊き、筒の空洞の部分に入った米や小豆の粒の量から、その年の穀物の豊凶を判断します。

 

咲前神社では、五穀粥をかき回して、そののち筮竹で作物の吉凶を占います。

静寂の中で祝詞が奏上され、決められた順に作物の名が呼ばれます。そのたび、粥かきの後に筮竹の音が拝殿内を駆け抜けます。作目には「かいこ」と「くは」もあるので神妙にそのときを待ちました。

 

 

 

 

 

 

占いに使用された五穀粥とハラミ箸です。

 

神事は筒粥の名ですが、その作法は粥かき棒で行う粥占に近い気がします。粥かきの場合は、粥かき棒といわれる太い箸でかきまぜ付着する状態で占うようです。咲前神社は筮竹も用いるので、これだとも言えないのですが。

 

神社の方によると、もともとは前述の筒粥のような作法だったのが、いつのころからか現在の方法に変わったのではないかとおっしゃっていました。

 

 

 

 

 

 

神事終了後、直会で下げられた粥をいただくことができました。

咲前神社の御筒粥神事は、氏子でなくとも拝観させていただけます。関心のある方は14日の23時45分頃に拝殿へ伺うと良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

その場で占い結果もいただけました。この紙は4月1日の春祭りのときに配布される習わしだそうです。毎年拝殿の近くに置かれるので、ご参拝にいらした際はぜひご覧ください。

 

今年は、久しぶりに小正月を大いに楽しみました。

当館の行事としては15日に「マユカキ」、16日にはマイダマを食べる「イトトリ」があります。16日は、いつも夫婦二人だけで朝いただいて行事は終わるのですが、今回は地元小学校の生徒さんが課外研究でいらしたので、振る舞うことができました。おいしいと言ってもらえて嬉しかったです。