2018年の春蚕(はるご)は、ふ化したところから飼育をスタートしました。この1日目は、蚕に桑を与えて種紙(たねがみ)(写真の封筒)から羽根箒で蚕座(さんざ)(蚕を育てる場所)に掃き移すので「掃立(はきたて)」といいます。種紙の白い紙の内側に黒いドットがあります。これがふ化したばかりの蚕です。黒くて小さい。蟻に似ているので蟻蚕(ぎさん)といいます。

 

 

 

 

 

 

蚕が種紙から桑に移動したところです。黒く見えていた蚕の体は、桑を1回食べて濃いグレーに見えます。

 

 

 

 

 

 

食べやすいように桑を刻んでいるところです。この包丁とまな板は、数年前に譲っていただいたものです。

 

 

 

 

 

 

 

桑を与える以外は、防寒紙で寝床を覆うようにして保育器のなかに納めます。室内は適切な温度と湿度に保たれます。

 

 

 

 

 

 

体は桑を食べるごとに白くふっくらして行きます。3日目の夕方から4日目の朝には、ほぼ皆さん眠りに入りました。

 

 

 

 

 

 

蚕が眠ったら蚕座を拡張して乾かし、石灰散布します。

 

 

 

 

 

 

この日の夜には、皆さん脱皮して起きて2齢になりました。体はまだまだ小さいのに、新鮮な桑を与えると直ぐに這い上がって無我夢中で食べ始めました。