● 6/5・・・5令9日目・上蔟(じょうぞく)

 

 

ワークショップの皆さんと飼育してきた「ぐんま200(にひゃく)」たちが、上蔟の時を迎えました。ton-cara さんのブログでも、この日の様子をアップいただいているので、ぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

 

2人ずつペアになって、全部の作業を体験して行きます。

 

 

 

 

 

 

これは「条払い機(じょうばらいき)」という機械です。機械の振動で、枝に登った蚕を振るい落とし回収する道具です。この機械が無い場合は、シートの上に、自分で枝を振って蚕を回収します。人力でのこの作業は、飼育量が多いと腕や腰に負担がかかって地味に大変です。

 

 

 

 

 

 

回収した蚕は、母屋2階の上蔟室へ滑車で運び上げます。不要になった桑枝はトラックの荷台へ。

 

 

 

 

 

 

母屋2階上蔟室の作業風景です。

滑車で運び上げた蚕を、床に配置した回転蔟(かいてんまぶし)に振り込んで行きます。

 

 

 

 

 

 

振り込みには専用の容器があり、これに一定量の蚕を量り入れます。

 

 

 

 

 

 

Fさん、楽しそうな笑顔だったので写真を1枚。

やっとここまで来ましたね。お蚕さんは、まるまる太って体の中は絹の原料ではちきれそうです。気温も上がっていますし、順調に繭作りを開始してくれると思います。

 

 

 

 

 

 

午前の休憩後、階下の蚕室で蚕の回収をしていたYさんとKさんが2階にチェンジ。写真は、いつもお蚕上げを手伝ってくださるご近所のHさんと夫が、Yさんに蚕の振込み方を案内しているところ。容器に量り入れた蚕を回転まぶしの上部から静かに落とし込みます。

 

 

 

 

 

 

朝一番に振込んだ蚕たちは、お昼過ぎには大方、床から回転蔟に登っていました。

 

 

 

 

 

 

この日の ton-cara 弁当。スタミナ豚肉べんとう〜。大人数だったので屋外にテーブルを出して、皆で食べました。本日も美味しかったです。

 

 

 

 

 

 

午後、蚕の回収の目処がついた頃から飼育場所に積もった枝と蚕糞を片づける作業に入りました。

 

 

 

 

 

 

今年の春蚕の飼育中は、雨天日がほとんど無かったのでカビの発生が少なく片づけやすいです。それでも、飼育台の一番下に積もった蚕糞はカビ臭く、ヘドロの様です。踏むと靴底にべったりとこびりつきます。衣服にもこれが付くと染みになります。汚れるし重労働ですが、養蚕を学ぶ以上はこの片づけ体験はしておかないとならないでしょう。皆さん、黙々と作業されていました。

 

 

 

 

 

 

トラックに積み込んだら、廃条(はいじょう)置き場へ。廃条置き場は、桑畑の隅に設けています。ここに枝を置いて行きます。蚕を飼うということは、桑畑以外にこうした場所も確保しなくてはなりません。

 

 

 

 

 

 

捨てた後は、道路を竹箒で掃き清めます。

 

 

 

 

 

この日、軽トラックで4回運びました。夕日が沈むまでになんとか終わりました。

 

 

 

 

 

 

蚕室はこの通り。全て外に出して清々しい。後日、床は水洗いします。

 

 

 

 

 

 

夜は、夕方に振込まれた蚕が回転蔟に登ったのを見計らって、天井に吊るす作業をしました。泊まりで参加しているKさんが夜の作業までしてくれました。この春蚕では、当館ではもう1種類の蚕を飼育しており、先に行われたその上蔟時には3名の方が夜遅くまで作業されました。

 

 

 

 

 

 

夜になって気温が下がると、蚕は糸を吐く勢いが落ちます。今日から夜の温度管理と風通しに気をつけなければなりません。良い繭をつくってもらえるよう、人間ももうひと踏ん張りです。

 

 

 

 

 

 

ton-cara さんが夜食を用意くださいました。有難い。鮭、梅干しのおにぎり、胡瓜のぬか漬け、肉うどん!!おにぎりの塩加減が良い塩梅でございました。