3月に入りましたね。

昨日は、群馬県前橋市で桑の植樹をさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

日本蚕糸絹業開発協同組合(Nsd)さん主催の植樹です。

Nsdさんでは、養蚕農家を応援しようと毎年植樹を行っていらっしゃいます。この取組みは今年で6回目です。

 

参加者は、すでに何度かいらしている方がほとんどで手慣れたもの。当館は戦力としてお手伝いに伺ったつもりでしたが、まったく必要ありませんでした。蚕絲館の看板までご用意いただいていて恐縮しました。

 

写真は、ご指導いただいた養蚕農家の糸井文雄さんと息子さんです。

糸井さんはトン(t)飼いの大規模農家さんで、年7回の飼育をなさっていらっしゃいます。養蚕が盛んだった頃は7回以上飼育する農家もありましたが、いまは頑張っている農家でも3回くらいのところが多いのです。

 

国内の蚕糸業は小さな灯火ですが、糸井さんのところは息子さんが後を継いでくださっているので心強いです。群馬県は繭の生産量が一番です。県内の繭生産量は前橋市が一番です。そういうことからも、糸井さんは国内で指折りと思われます。

 

もう5年程前になりますが、前橋に遺伝子組み換え蚕の飼育組合が組織され、その見学会が行われたときに当館も参加しました。そのときに糸井さんにお会いしていて、覚えていてくださったので、とても嬉しかったです。

 

 

 

 

 

 

見てください。このサラサラの土。

前橋の土は火山灰や軽石、火山岩が風化したものなど、火山噴火物で形成されています。当館のある安中も火山灰土です。こういう土は水はけが良いので多くの作物栽培に向いていますから、だんぜん桑にも良いです。

 

畑奥に植わっているのは、昨年植樹したものです。昨年植樹した木の間にも雑草がまったく無い。どうしたらこんな畑になるのだろう。すごいです。

 

 

 

 

 

 

 

植えたら、地面から2芽残して枝を切るということをレクチャーいただいているところの写真です。切った枝葉は除草するときの目印として、傍に挿しておきます。

 

その後、この2芽から芽吹いて枝が伸びて行きます。しっかり伸びてきたら、2年ほどかけて使いやすいように枝ぶりを整えて行きます。植樹の年の秋ごろに少し葉は採れますが下手をすると枝を痛めて枯らしてしまう恐れもあるので注意が必要です。本格的に収穫できるのは3年目からです。