この時期、出てくるのが、蠅。


座繰りをしていると、繭の煮える匂いに誘われてか、工房内を旋回。


まだ今は、寒い日もあるので1,2匹ですが、これがうるさくなってくると、うちでは昔懐かしい 『 蠅取り紙 』 を吊します。


私が幼い頃は、よく見かけた風景ですが、まさか、今でもこの商品が製造されているとは思わなかったので、これを見つけたときは、なんだかうれしくなりました。


これも、ただ吊せば取れるというわけではなくて、蠅が旋回しやすいところを見定めて吊さないと意味がありません。。。て、人によっては顔を歪めちゃうような内容ですね。



まだ、内容に耐えられる方は、もう少しおつき合いを、、、



私が、書きたかったのは、下の写真 『 シュロの蠅たたき 』 のこと。


数年前に、群馬で知り合いの方がこれを作っているのを見て、 「 昔うち(和歌山)にもあった!!」 とビックリしたんです。


でも、いつの間にか見なくなって、記憶から消えていました。


それで、両親に聞いてみたら、曾おばあちゃんが作っていたというのです。


曾祖母は、私が中学生の時に他界しましたが、作っているところを見たことはありませんでしたから、昔の蠅たたきを思い出しながら、数年前に自分で作ってみたのが写真右端のものです。


昔は、この蠅たたきで、蠅をたたき落としていたのですが、お蚕さんと関わるようになってから、何だか余計な殺生が減りまして、もっぱら 『 蠅はらい 』 になっています。



シュロ細工



そして、今年。


農家さんのところで、大きな葉を垂らしたシュロを見つけて、また作りたくなりました。


初めての作は、昔家にあったのと同様に、ヨコに糸を入れて編んだのですが、今回は、シュロの葉だけで編んでみようということになりました。


左端は友人の作。

この人は、センスがある人で、柄を持った感じが軽くて良い。これぞ、蠅をはらうものと言う感じ。



そして、中央のが、私の作。

これが、しっかり目をつめて編みまして、重たいし、試しに振ってみたら、ビュンっとすごい音。


「 これは蠅たたきじゃないよ。 」 と言われてしまいました。。(´д`lll)


ゴキブリ、いえいえ繭をねらうネズミまでいけそうです。


それか、生き物を叩くのはやめて、布団叩きも良いかもしれません。



蠅たたきを思い出させてくれた方は、たまたま群馬の人でしたが、農家さんや他の群馬の友人たちも皆、これを知りませんでした。


皆さんの地域で 『 シュロの蠅たたき 』 を見たことはありますか?