「TENET」を観た。めちゃくちゃネタバレする。一応公開中だし、展開知っちゃうと面白さ半減な感じなので念のため注意しておく。
あらすじを書こうにもあんなん一度見ただけであらすじなんて書けるわけない。ということでパンフレットに記載されているあらすじを参考にまとめてみる。
ウクライナのオペラハウスでのテロ事件が勃発。民間人虐殺を阻止するため、特殊部隊に所属する主人公はオペラハウスに突入する。そこで敵につかまり毒薬を飲まされたはずの主人公はなぜか助かり、未来に起こるWWⅢを阻止するためミッションを遂行していくよう命じられる。
時間を逆行する銃弾や、物体を逆行させる装置などが登場し、物語は複雑になっていく。クライマックスの戦闘シーンなんかもう何が何だか分からない。
この映画の感想を一言で言うと、なんかよくわからないけどすごい。という感じだ。
まず素人目で見ても金がかかっているのがよくわかる。むしろ、無駄に物壊れてないかという疑問がわくくらいとにかく物がよく壊れる。こんなの予算たっぷりの映画でしか観れないし、それだけでもう楽しい。ボーイング747がビルに突進していくところなんか物語の文脈関係なく超楽しかった。あれ本物らしい。最高やん。
時間を逆行する話なので、何度も言うがとにかく話が複雑で理解し辛い。でも、なんとなくの理解でも最後まで楽しく魅せてくれるし、きっと何度もみてきちんと時系列を把握したうえで観ても一層楽しめそうだ。
ただ、人物描写はん?と思うところは多かった。
ここまで顕著だとあえてだと思うが、主人公が全然魅力的ではない。というか最後まで主人公の人となりがあまり分からない。なんでこんな責任重大すぎる任務に何の躊躇もなく飛び込んでいくのかとかちょっとくらい教えてほしかった。
あとはキャットの描写も不可解なところがある。キャットもあまり人間味を感じないが、それはニール以外のほぼすべての登場人物がそうなのでまあいいや。でも最後のところは全く理解できない。自分を物理的にも精神的にも束縛するDV夫のもとで、息子のためにずっと耐えてきた女性としてキャットは描かれている。後は職業とか話し方とかからみても知的な女性として描かれている。というかそもそもキャットがこの任務に参加する理由も息子を死なせたくないからじゃなかったっけ。なんで最後になって急に衝動的に夫を殺すんだ。ちょっとそれまで描かれてきたキャットの行動としては唐突すぎると思う。
でもまあこれらもノーラン監督の映画のなかでは重要ではないのだろう。
この映画でおそらく大切なのは私たちの常識を覆すような時間概念のもとで繰り広げられるストーリーなのだろうし、そこに関しては本当に楽しむことができた。
ただ、観ている最中に引っかかってしまうくらいの人物描写はうーーーーーん、という感じ。重要じゃなくても適当には作らないでほしいな。
ニールは最後の一言にやられた。
映画のなかで息できないシーンは一緒に息止めちゃうけど皆そうなのだろうか。