「行っちゃったね、ひなたくん…」
陽翔の家の前で一同が並んで立っている。
陽翔親子と子猫を乗せた車はもう見えなくなった。
臣と隆二の間に隆臣と乃愛がいる。
「ニャーにゃ、るーたんと離れたくないって暴れてたね」
「でも流石はニャーにゃのお兄ちゃんだね!」
「最後はたっくんが一声掛けたら、大人しくゲージに入った」
「ひーしゃんもニャーにゃのお兄ちゃんだもん😤」
「たぁくん、寂しいでしょ?」
「さみしくないない👋」
「しゃん代目も、乃愛もリーリーもいるでちょ!ねっ‼️しゃん代目🐹」
ついさっきまで陽翔が手にしたハムスターのぬいぐるみと口の部分を引っ付けあっていた。
当人同士は無言でゆらゆらして、何も言わず見つめあったままだった。
臣が隆臣の頭をポンポンして言った。
「今日は"出発進行"しなかったな、坊主」
「臣、坊主って言うな」
「たぁくん、ホントに平気なの?」
「へーきよ✋」
「たぁくんより、のーあ。エーンしないのね!」
「うん♪もう大丈夫よ!」
「あのね!マーマが帰ってくるの!」
「しょーなの?また夢見たの?乃愛」
「そーよ」
「やったね!あーちゃん一人?」
「えっとね、なんかね、お土産持ってた」
「土産!?」
臣と隆二が同時に首を傾げた。
つづく