直人は隆臣の作ったのも、普通のお好み焼きもすっかり平らげた。
「あ〜美味かった!じゃあ直己どうぞ、なんでも聞いて」
「その、なんだ。彼女のどこまで知ってんだ?」
「どこって?恋愛のABCのこと?」
「んー、まぁそういうこともひっくるめてだな…」
直己が言葉を続けようとした時、隆臣が立ち上がって直人の目の前にきた。
「ダチョーさんしゅるの?」
「ええ⁉︎」
直人が返答に困っていると、隆二がそばにやって来て隆臣を抱き上げた。
「たっくん!大人の会話に入っちゃダメでしょ💦」
「やーら💦たぁくんもリーダーとお話ししゅるの!」
「ダーメ💦もうねんねしなさい」
「まぁだ眠くないもん!なおちゃんとお話ししゅるのよ😡」
隆二の腕の中でバタバタする隆臣を、みんなが笑って見ている。
「臣ちゃん、助け舟出さなくていいんか?」
「健ちゃん、ああなったら俺じゃダメなんだ」
「まぁ、見てて」
「直己、続きだけど」
「いや、隆臣が落ち着いてからにしよ」
「そだね」
隆二が隆臣をあやし始めた。
「いい子だから、たっくん、パーパにおやすみのチューして」
「…まだ眠くないもーん…」
隆臣が目を擦って小さくアクビをした。
「♫〜…」
隆二は囁くように優しい声で子守唄を歌い始めた。
隆臣が急に大人しくなった。
「優しい子守唄だね…」
直人が思わず口にした。
「すぐに寝ちゃうから」
臣が目を細めて二人を見ている。
臣の言った通りに、すぐに目を閉じて眠り始めた隆臣に、隆二がそっとキスをした。
「いいな…」
「俺も陽だまりのようにあったかい家庭を持ちたくなったよ」
直人の言葉を聞いて、一瞬直己が険しい表情を浮かべた。
つづく
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