隆二「よく頑張ったね‼」
臣「ケーキ貸してごらん」
隆臣「どーぞ💦」
隆臣の手から先に臣がケーキの入った袋を受け取った。
後ろにいた健二郎がすかさずサポートに入って、臣から袋を引き継いだ。
隆二「ほら!たっくん、ハグしよ!おいで」
隆臣「パーパ…」
隆二が両手で隆臣を抱きしめた。
隆二「このちっちゃな体のどこにそんなチカラがあるんだろね?パーパびっくりしちゃったよ」
隆臣「おっきないちごのケーキね、重いのよ💦」
隆二「お手て見せて、赤くなってない?」
隆臣「だいじょぶよ♪」
紅葉のように小さな手のひらはうっすらピンクのままだ。
健二郎「袋の持ち手に柔らかいゴムがついてるな」
隆二「ケーキ屋さんが持ちやすくしてくれたんだね」
隆臣「ひーしゃんに、てちゅだってもらったのよ」
ベビーカーを押した陽翔親子が近づいてきた。
陽翔「たぁくん‼スゴいね♪」
隆臣「ひーしゃん、ありがと♪」
「こんにちは!突然お邪魔してすみません💦
あの、何かの撮影ですか?」
隆二「こんにちは‼陽翔くんのパパ、お陰さまで助かりました」
「はぁ…」
周りのスタッフに気づき、キョトンとしている陽翔と父の元にADが駆け寄って、親子を脇の方へと誘導した。
隆臣「あれだーれ?」
隆二「うーん、パーパとお仕事する人達だよ」
隆臣「テレビの人?」
隆二「そう❗よくわかったね」
「たっくん、臣とハグする前に、パーパにチューして」
隆臣「ほっぺでいいの?」
隆二「お口はイヤ?」
隆臣「おひげがツンツンしゅるのよ」
隆二「そっか💦じゃあほっぺで我慢するよ」
隆臣が隆二の頬にチュッとした。
隆二「ありがと♪」
臣「終わったか?じゃあ隆臣おいで」
隆臣「おとーしゃん」
臣は隆臣の両脇に手を入れて、高く持ち上げた。
「きゃあ♪高ーい!!!」
臣「お帰り、隆臣。お父さんとダチョウさんしよ♪」
隆臣「いーよ♪」
「んちゅー」
親子が軽くチュッとした。
隆二「髭剃っとけばよかったな…」
ニコニコ笑って隆二が見ている。
隆臣「あれぇ?おとーしゃん」
隆臣の人差し指が、臣の唇に触れた。
臣「ん?なんかついてる?」
隆臣「おとーしゃんリップしてないの?」
臣「ん?カサカサになってる?」
隆臣「ちゅるちゅるじゃないよ」
「あー❗おちゅかい…」
臣「あ、しまった💦」
隆臣「たぁくん、おとーしゃんのリップわしゅれてた💦」
つづく