四月になれば彼女は | 葛山麓

葛山麓

そして引っ越した!

 ちょっと待て、a-haのこと書いてそれっきり更新していないなんて、歌謡曲スタンダード野郎の自分としてどうなのか、ギタリストとしてどうなのか!? と反省したので更新したいと思いました。歌謡曲スタンダード野郎って一体なんなんだ、という問いかけを自分にしながら。
 あと、ギターは、まともに持ったことすらありません。

 えー、先日、道の真ん中でバッタリ、遠い昔の知り合いらしき人と鉢合わせしました。
 問題は、僕がその相手をまるで覚えていないことであります。
「山麓くん!? 山麓くんよね!?」
 と、お相手はいささか上気した顔で述べて下さるのですが、僕にはサッパリ、その人が誰か判りません。
「はあ、そうですが……」
 元々間抜けな顔ですが、このときの僕は大層間抜けな表情をしておったと思います。相手は女性なのですが、記憶にない人でした。いささか年上のように見えました。
「私のこと覚えてる?」
 いまどき漫画でももうちっと気の利いた台詞口にするだろう、といった調子で謎の女性はおっしゃりました。
「覚えてない」
 断言して僕はダッシュで逃げました。
 すると彼女は、「こおらあああああああああああああああああああああああ!」と鬼の形相で追いかけて……なんて話はもちろん嘘で、気の弱い私は「どなたでしたっけ……?」と弱々しい声で訊き返すのが精一杯でした。


 四月になれば彼女は(サイモン&ガーファンクル)