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3月10日卒業式　

“青春と情熱捧げ、役割果たしたい”／朝鮮大学校第66回卒業式

“青春と情熱捧げ、役割果たしたい”／朝鮮大学校第66回卒業式朝鮮大学校第66回卒業式が10日、同校講堂で行われた。総聯中央の朴久好第1副議長兼組織局長、宋根学副議長兼教育局長、姜秋蓮副議長兼女性同盟中央委員長、中央団体・事業体責任者、同校の韓東成学長、理事会の

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↑朝鮮新報より

朝鮮大学校第66回卒業式が10日、同校講堂で行われた。総聯中央の朴久好第1副議長兼組織局長、宋根学副議長兼教育局長、姜秋蓮副議長兼女性同盟中央委員長、中央団体・事業体責任者、同校の韓東成学長、理事会の李清敏、尹碧巌、崔明智副理事長、同窓会の李英一会長をはじめとする教職員、159人の卒業生とその保護者らが参加した。

式では、朝鮮教育省から送られた祝電の紹介に続き、朴久好第1副議長が祝賀のあいさつを述べた。

韓東成学長が学事報告を行った後、卒業生一人ひとりに卒業証書を手渡した。また、学業と部活動を通して活躍した学生たちに、朝鮮教育省、総聯中央常任委員会による表彰があったほか、優秀成績賞、卒業論文賞などが授与された。

卒業生を代表して政治経済学部の李俊羽さんが決意表明をした。李さんは、今日まで育て支えてくれた保護者や教員、同胞たちへの感謝の気持ちを述べたうえで、異国の地で民族教育の歴史を脈々と繋いできた先代たちのように、自らの青春と情熱を捧げて、朝鮮大学校卒業生としての役割を果たしていくと述べた。

式後には卒業生らによる公演、祝賀宴が行われた。

参加者たちは、夢と希望に胸を膨らませ巣立っていく卒業生らの新たな門出を祝福した。

「9月入学生」の保護者たち

今年の卒業生たちは、新型コロナウイルス感染症が世界を覆いはじめた2020年に朝大に入学した。「大学の初授業は教室ではない自宅でオンライン受講し、9月になりやっと初登校し当時、感染症対策として新入生たちだけで入学式を行う」（学事報告より）など、稀にみる困難の中で、大学生活を送った。

そうした理由から、卒業式当日、我が子の晴れ姿をみようと日本各地から駆け付けた同胞たちの中には、久しぶりに、もしくは初めて大学を訪れたという人がほとんどだった。

朝青朝大委員会の指導員として次代育成を担うことになった姜彩瑛さん（政治経済学部4年、東京中高出身）の父・姜明虎（54）さんは「娘のたっての希望で朝大への進学を応援した」とし、「入学当時、大学として感染症対策を講じながらも、子どもたちが学業に臨む環境をしっかり設けてくれていたので安心して送り出せた」と話す。父母共に朝高出身で一家では初めての朝大卒業生となった彩瑛さんについて、明虎さんは「コロナ禍で先行きが不安な中でも努力を怠らずに、先代の意志を継いで同胞社会に貢献できる人材に育ってくれた姿が誇らしく感無量だ」と語気を強めた。

岐阜県から車で5時間かけて駆けつけた尹剛一さん（59）は「コロナ禍で寮生活とオンライン生活を送りながら、その間にしかできなかった経験が積めたはずだ」と明るい口調で語る。尹さんの息子・湧志さんは、春から東日本のラグビー地域リーグであるトップイーストリーグBに属するクリーンファイターズ山梨で主務に就く。剛一さんは「自分が選んだ道へとまっすぐに邁進していってほしい」と朗らかに笑った。

「4年前に短期学部を卒業した娘は、朝鮮新報社のデザイナーとして、今回卒業した息子はJリーガーとしてそれぞれ活躍してくれたら、同胞たちに少しでも希望や力を届けられるのではないか。無事に今日の日を迎えられて良かった」

体育学部を卒業し、今春からJ３・いわてグルージャ盛岡に加入した柳世根さんの父・柳正浩さん（55）は、そう話しながら、安堵の表情を浮かべていた。自身も朝大文学部卒業後、在日朝鮮蹴球団で6年間、プロのサッカー選手として活動した経歴をもつ正浩さんは、息子・世根さんに向けて「いまはまだスタートラインに立っただけ。これから一生懸命に頑張って、サッカーに励む後輩たちの夢や目標になるような、同胞たちに力と勇気を与えられるようなプロ選手になってほしい」と、厳しくも温かいエールを送った。

（文・韓賢珠、高晟州、朴忠信、写真・盧琴順）

卒業生紹介④