W杯アジア2次予選で3月に対戦の北朝鮮は「ラフプレー禁止」代表経験した李栄直が謎のライバル語る | かっちんブログ 「朝鮮学校情報・在日同胞情報・在日サッカー速報情報など発信」

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サッカーの2026年北中米W杯アジア2次予選が11月からスタートする。日本代表はシリア、北朝鮮、ミャンマー―マカオの勝者と同じB組に入った。特に謎のベールに包まれているのが新型コロナ禍以降、主要国際大会に出場していない北朝鮮だ。森保ジャパンは24年3月21日にホーム、同26日にアウェー戦を控える。19年まで北朝鮮代表としてプレーしたJ3岩手DF李栄直(リ・ヨンジ、32)にチームの現状や特徴、スタジアムの雰囲気などを聞いた。(取材・構成=後藤 亮太)
 
 8大会連続8回目のW杯を目指す日本代表にとって不気味な存在が北朝鮮だ。19年11月19日、カタールW杯アジア2次予選レバノン戦を最後に主要国際大会から姿を消した。理由はコロナ禍で、21年には2次予選の辞退を発表。北朝鮮で14年にU―23代表、15~19年まではA代表も経験した李ですら「国自体が閉じきっていた状態なので、正直、情報はあまりなかったですね。6、7年一緒にやっている選手たちはいわば家族のようなもの。どことも連絡を取れないというのは不安」と話すように、とにかく情報が入ってこない。
 
 ただ、北朝鮮は23日開幕の杭州アジア大会に参加する見通しで、サッカーにおいても11月のW杯アジア2次予選から本格的に国際舞台での活動を再開する可能性は高い。4年前の2次予選ではホームで韓国と0―0で引き分けるなど地力はあり、日本も11年アジア3次予選ではアウェーで敗戦。日本にとって2次予選最大のライバルとみられる同国の特徴を李が明かした。
 
 《1》サッカースタイル 前線に能力の高い選手が多く、堅守速攻のスタイル。17年にイタリア・セリエAのカリャリで北朝鮮選手として初得点を決め、19年にはユベントスでもプレーしたFWハン・クァンソン(25)が代表のエースだった。「力強さとスピードは、感覚で言ったら本当に(韓国代表FW)孫興民選手に似たような感じ。彼は段違い」と李。近年の情報はないが、代表に入るなら要注意選手に違いない。
 
 また、チームとして徹底されているのは「ラフプレー禁止」だ。「正々堂々戦って勝とうというのがある。(粗い)イメージを持たれている方もいると思うけど、汚いプレーを観客たちは期待していないし、監督や協会の方からは常に『汚いプレーで勝っても、その先の成長を得られない』といわれている」。日本が相手でも真っ向勝負で挑んできそうだ。
 
 《2》スタジアム 北朝鮮のホームといえば、対戦国をのみ込むような圧巻の雰囲気が特徴的だ。サッカーでは15万人収容のメーデースタジアムではなく、主に金日成スタジアムを使用。約5、6万人の北朝鮮大応援団が、90分間鳴りやまない声援を送り続ける姿は「圧倒的」のひと言。「これ以上のスタジアムは日本でも経験したことがない。全席が埼スタ(埼玉スタジアム)のゴール裏みたいな感じ。地鳴りのような声援で震え上がらせてくれる。いつも以上の力が出るのは、自分も戦っているので分かる。あれ以上のホームは正直、ない」。ピッチ上で隣にいる選手の声が聞こえないほどの声量。日本にとって完全アウェーの空間となることは間違いない。
 
 また、芝は天然ではなく人工。李も「下が硬いので、足への負担が大きい。正直、僕も行ったらやっぱり苦労する」と話すように、人工芝に慣れない日本にとっては難しい環境となりそうだ。
 
 《3》国内チーム&強化策 国内では基本的に代表が一つのチームとなって活動。他にも2チームあるというが、あくまで代表が中心だ。「サッカーは国技。強化基準でいえば一番はサッカー」。国際舞台に出場していない期間、一貫して同じメンバーで連係を高めていたとなると、チーム力という点では侮れない。
 
 李は15年のA代表初招集から主にボランチとして、チームに欠かせない存在だった。今回のW杯予選で4年ぶりに選出される可能性もありそうだが「32歳になって、カテゴリーも少し落としてしまったので、評価の対象としても厳しいものになるんじゃないかなと」としつつ、「それでも呼んでくれるのであれば、僕はいつも通り全力を尽くすだけ」とうなずいた。
 
 最後に2次予選はどんな戦いになるか聞いてみた。「確実に日本とはすごい差ができているのはもう認めざるを得ない状況」と冷静に分析する。しかし、その上でこう強調した。
 
 「ホームゲームになった時は、けがをさせたりとかは絶対にしないですけど、簡単には負けないという気持ちでやる。僕らの国って特殊に扱われがちですけど、普通の人間。そういう意味で、僕らと試合をするときは余計な色眼鏡で見ないでもらえたら、うれしいです」
 
 日本代表・森保一監督(55)が「世界一」を目標に掲げる26年W杯に向け、北朝鮮戦は最初に訪れる大きな関門となりそうだ。
 
 ◆李 栄直(り・よんじ)1991年2月8日、大阪府出身。32歳。大阪朝鮮高、大商大を経て、徳島に入団。長崎、讃岐、東京V、琉球でプレーし、今季から岩手に加入。J1通算5試合1得点、J2通算213試合15得点、J3では今季ここまで23試合に出場。北朝鮮代表として15、19年のアジア杯に出場。187センチ、75キロ。
 
 ◆日本と北朝鮮 対戦成績は日本の8勝4分け7敗。近年はドイツW杯アジア最終予選(05年6月8日)で中立地のタイで対戦して日本が2―0。ブラジルW杯アジア3次予選(11年11月15日)では22年ぶりに平壌で対戦し0―1。中国・武漢での東アジア杯(15年8月2日)は1―2で逆転負け。最後の対戦は味スタでの東アジアE―1選手権(17年12月9日)で、1―0で勝った。
 
 
 
※がんばってほしいですねー
 
 
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