朝鮮総聯トップが指摘「安倍総理は何一つ努力していない」 | かっちんブログ 「朝鮮学校情報・在日同胞情報・在日サッカー速報情報など発信」

かっちんブログ 「朝鮮学校情報・在日同胞情報・在日サッカー速報情報など発信」

毎日ブログ更新して15年かっちんブログでは全国の朝鮮学校(ウリハッキョ)情報・サッカーの速報・全国の在日同胞達の熱い活動をもっと知ってもらいたいので最新情報をアップしております。青商会時代で培ったネットワークを使って全力で発信しております

 
 
 

 
 
 
朝鮮総聯トップが指摘「安倍総理は何一つ努力していない」
 
 
日刊ゲンダイ  公開日:2019/09/06 16:50 更新日:2019/09/06 16:50
 
 
<安倍総理は、「無条件の日朝首脳会談」を云々していますが、そのための努力は何一つ行っていません>
 9月5日、事実上の“朝鮮の在日大使館“とされる在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総聯)本部で、朝鮮民主主義人民共和国創建71周年祝賀宴が開かれ、数百人が出席した。冒頭に行われた挨拶で総聯のトップ、許宗萬・中央常任委員会議長は日本政府の姿勢を冒頭のように指摘した。
 
 安倍首相は就任当初から、北朝鮮に対し圧力外交を続けてきた。乾いた雑巾から水を絞るかのような独自の経済制裁。国内では渡航制限、議長宅への家宅捜索、訪朝して帰国した朝高生のお土産を没収するなどなど、上げればきりがない。
しかしそのような強硬姿勢に逆風が吹く。金正恩朝鮮労働党委員長と米国のトランプ大統領や韓国の文在寅大統領が首脳会談を実施し、安倍首相だけが蚊帳の外になったのだ。米国にもハシゴを外された安倍首相も焦ったのか、最近では「無条件の日朝首脳会談」と方針を転換したが、いまだ進展はない。次のように続けた許議長の挨拶を聞けば、その理由も見えてくる。
 
■朝鮮幼稚園も無償化排除
 
<それどころか、 いまや、在日朝鮮人の、それも幼い子供の保育教育の当然の権利まで踏みにじり、わが在日同胞すべてを民族差別の対象にする許しがたい反人倫的行為まで行っています。
 来月から「幼児教育・保育無償化」 が実施されますが、 安倍政権はこの制度からも、各種学校だという理由だけで、朝鮮学校の幼稚園を排除する前代未聞の民族差別と人権侵害を犯しています。
この無償化制度の適用対象は約5万5000施設ですが、 除外される各種学校・幼稚園88施設のうち、朝鮮幼稚園が40施設あることから、 最初から朝鮮学校を排除しようとしていたことは明確です。
 民族教育の初等、中等、高等課程のみならず、幼児教育まで差別することに、朝鮮学校を無くしてしまおうとする狡猾な意図かあるのは明らかです。まして、 消費税を無条件で払わせながら、それを財源とする無償化の権利を奪うことは、 あまりにも不公平で不条理です。
日本の植民地支配の犠牲者である在日朝鮮人4世、5世の純粋無垢な3歳から5歳の幼い児童にまで、民族差別の魔の手を伸ばす安倍政権に、人間としての初歩的な倫理や良、があるのかと疑わざるを得ません>
 
■「民族差別」「人権侵害」とも
 
 高校授業料無償化から朝鮮学校を除外していることに対しては、全国各地(東京、大阪、広島、福岡、名古屋)で訴訟が起こされてきた。訴訟は朝鮮学校の授業料無償化をするという求めだけではなく、安倍政権が政治的外交的理由から朝鮮学校を差別的に除外している点を明らかにすることでもあった。
法的には、東京と大阪の訴訟について最高裁が朝鮮学校側の訴えを退けている状況だが、今回の幼保無償化でも除外となれば、日朝関係はますます硬化するだろう。  お土産没収や無償化のように子どもたちに対する攻撃に対しては、在日朝鮮人らは特に強く抗議してきた。このような感情は日本人も同様ではないだろうか。
 
<安倍政権は、私をはじめ朝鮮総聯幹部らの再入国を禁止する非人道的な措置もいまだに続けています。安倍総理が、わが国との対話を本当に望んでいるのであれば、金正日総書記と小泉純一郎総理の間で合意し発表した朝日平壌宣言にのっとり、 不幸な過去の清算を優先し、在日朝鮮人に対する民族差別と人権侵害をただちに止めるべきです。われわれは、朝鮮半島における平和と繁栄、統一への新しい歴史的流れは、 新余曲折をへながらも、着実に前進していくと確信しながら、この流れを促進すべく尽力していく所存です>(許議長)
 
 いまや韓国とも最悪の関係に陥った安倍外交。11日に予定される内閣改造でますます東アジアで孤立していくようだと、国民としてもたまったものではない。
 
(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ)