東京朝鮮 全国への道のり ④ (対成立学園の試合を分析) | かっちんブログ 「朝鮮学校情報・在日同胞情報・在日サッカー速報情報など発信」

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[写真]延長後半7分、ハン・ヨンテの決勝ゴールを喜ぶ東京朝鮮イレブン




[10.5 全国高校選手権東京都Bブロック予選2回戦 東京朝鮮高 2-1 成立学園高 駒沢第2]




ゲキサカより




 5日、第93回全国高校サッカー選手権東京都Bブロック予選2回戦が行われ、今夏の全国高校総体に出場した成立学園高と東京朝鮮高が対戦。1-1で延長戦にもつれ込んだ一戦はFWハン・ヨンテ(3年)の決勝ゴールによって東京朝鮮が2-1で制し、保善高と戦う準々決勝へ進出した。

 台風18号が接近する中、東京都内は未明から断続的に強い雨が降り続いていた。その中で優勝候補の一角、成立学園を東京朝鮮が撃破。100分間の激闘の末に掴んだ勝利について、高隆志監督は「子どもたちの勝つ気持ちが、最後まで諦めない気持ちが勝因だと思います」と気持ちの強さでもぎ取った1勝であることを強調していた。

 試合は前半7分に動いた。成立学園はJ注目のレフティー、MF上田悠起(3年)のスルーパスによって右サイドを抜け出したFW町田ブライト(3年)が倒れ込みながらも先制ゴールを流し込む。オフサイドギリギリのタイミングでの飛び出しからの一撃。オフサイドのアピールをする東京朝鮮の猛抗議も実らず、成立学園に強豪対決の流れを傾ける1点が加えられた。この失点直後から、5バックでスタートした東京朝鮮はスイーパーの大型DFチェ・フィジョン(3年)を前線に上げてハン・ヨンテとの2トップへ移行。そして4バックに変える布陣変更を試合開始からわずか10分弱で試みた。当初から1点取られた時点で攻撃型のシステムへスイッチすることを決めていたという東京朝鮮だが、高監督「勇気出して行ったらハマりました」と振り返ったように、この変更が相手に圧力を与え、逆転劇を演出することになった。



 



 

 


 
 東京朝鮮は「(チェ・フィジョンは)キープできるし、大きいけれど足元が起用。ボクは足元はないけれど、一人二人来てもこじ開けていく突破力がある」とハン・ヨンテが分析する2トップが高い位置でボールを収めて攻撃の起点となると、19分にはPAでチェ・フィジョンがつないだボールから1年生FWリャン・ヒョンジュが決定的な右足シュート。その後もチェ・フィジョンの左足ミドルがゴールを襲うなど反撃する。

 一方、成立学園は得意のポゼッションからサイド攻撃。上田をはじめ、攻撃参加したCB内田悠磨や右SB吉田将也(ともに3年)がスルーパスを狙い、それに呼応するように町田ブライトとFW町田ジェフリー(1年)の兄弟2トップがスペースへ飛び出していく。また最終ラインではCB中村樹生(3年)が相手の高さに対抗。そしてセカンドボールをMF守屋怜治(3年)らが根気強く拾って攻撃につなげていた。ただ、34分にMF柴田知樹(3年)の落としから上田が左足を振りぬくなどシュートシーンをつくったが、東京朝鮮も「出れない子たちの声援があったし、いろいろな同胞たちが見に来てくれて力になりました」というCBキム・ジョンホ主将(3年)や左サイドで注目MF上田を徹底マークしたSBパク・スンホ(2年)を中心とした守りで1点差のまま食らいつく。

 そして後半11分、東京朝鮮はFWリ・キョンチョル(2年)の右FKをチェ・フィジョンが一段階高いヘッドでゴールへ叩き込んで同点に追いついた。その後、成立学園は町田ジェフリーのキープから攻撃参加した吉田が右足を振り抜き、東京朝鮮はMFシン・テス(3年)の1タッチパスからリャン・ヒョンジュがクロスバー直撃の右足シュートを打ちこむ。オープンな攻め合いから成立学園・湯沢慶(3年)、東京朝鮮・チョン・ジョンオ(3年)と両GKがファインセーブを見せあう好勝負。だが、東京朝鮮はハン・ヨンテの決定的な一撃がポストを叩き、成立学園も終了間際に上田の右FKに町田ジェフリーが飛び込むが試合を決めることができない。

 1-1のまま突入した延長戦の後半7分、東京朝鮮はカウンターからリ・キョンチョルがDF間に出したパスにチェ・フィジョンが反応して右足を振りぬく。最後は中央にこぼれたボールを「ボールが転がってきたときに、きょう調子悪くて、来た瞬間緊張してどうしようかなと思ったんですけど無我夢中でした」というハン・ヨンテが右足でゴールへ押し込んで熱戦に決着をつけた。東京朝鮮の高監督は「ウチの2トップが凄いんで、いつも2点は入れられると子どもたちには言っている。1点に抑えられれば常に勝つと言っています。きょうもその試合通りだったと思います」と2トップの得点力の高さと好守を勝因に挙げて笑顔を見せた。

 主将のキム・ジョンホは「強い相手だったんですけど、絶対に勝てると言う気持ちを持っていたので勝てたと思います。ボクたちは朝鮮学校にいるんですけど、後ろにはいろいろな同胞がいるし、先生方とかそういう気持ちを背負っていつも戦っている。きょう気持ちひとつになれたんですけど、またチームでひとつに団結して、一週間後に準々決勝あるので集中切らさず調整すること。まず次の試合に集中して勝って全国へ行きたい」。やや波があるだけに、強豪を倒した次の試合でもチーム一丸となって力を発揮できるか。ライバル校たちもその実力を認める東京朝鮮が主役の座に躍り出るか注目だ。



 

 

(ゲキサカより



[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] 



[10.5 全国高校選手権東京都Bブロック予選2回戦 東京朝鮮高 2-1 成立学園高 駒沢第2]

「最後まで集中して守ってくれたと思います」。東京朝鮮高の高隆志監督はこの試合のマン・オブ・ザ・マッチについて、迷うことなくCBキム・ジョンホ主将(3年)の名を挙げた。「ボク自身、あまり技術がないんですけど、いつも気持ちでカバーしているので、気持ちで相手を封じることができたと思います」。彼の右足のキックは精度が高く、ハン・ヨンテとチェ・フィジョンの強力2トップにロングボールを入れる役割を最後まで果たしていた。ただし、何よりも目立ったのはその闘争心溢れる守備。相手のスピーディーな攻撃に苦戦を強いられたが、PAで相手の攻撃を何度も跳ね返したDFは間に合わないようなボールにも必死に身体を投げ出してクリアしようとし、接触プレーも全く厭わずに身体を張ってゴールを守っていく。そして決勝点を挙げた直後にPAへ侵入してきた注目MF上田悠起の突破をスライディングタックルで懸命に阻止したのも彼だった。

「技術がないので、技術ではめっちゃボロクソ言われるんです」と笑うが、気迫溢れるプレーはチームメートたちも認めるところ。そしてこの日勝敗を分けるポイントだった1失点以内というノルマもクリアした。前半8分にオフサイドギリギリのところを打開されて、失点したが「(あのシーンは)集中力が切れた」と引きずることなく切り替えて守備を徹底。そして「気持ちでやろうと思いました」というCBが、球際で必死に戦い、都内屈指の攻撃力を誇る成立学園攻撃陣を止めたチームの中心にいた。

「今までも先輩たちが出ることができなかった」選手権全国大会へ向けて大きな壁を突破した。ただ、指揮官が「まだまだなんで、もう1回明日から気合入れて頑張ります」と話したように、キム・ジョンホも満足はしていない。「今までどおり、気合で、気持ちで、負けないで。球際の勝負とか、身体とかあまりデカくないんですけど、そこは気持ちで相手を圧倒できる選手になりたいです。プジョルみたいな」という主将が初の全国大会を目指して気合で、気持ちで相手に負けないで戦い抜く。





※ジョンホ主将の最後のスライディングは本当に気持ちが入っていたなー





 

 





準々決勝 10月12日(日)




実践学園高尾グラウンド 12時00分~




対保善戦 




全国まであと3つ