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5月30日、がんセンターへ。

 

患者があふれかえっている。

 

がんに罹病する人がこんなにも多いんだ。

 

若い人もけっこういる。

 

かわいそうに。

 

採血してくれた看護師にそう話かけたら、

 

今は、治療法が進歩して、よくなる人も多いんですよ。

 

あまり自信ありげな様子ではなかったが、そう言っていた。

 

当方、打つ手なし。

 

放置療法にせざるを得ないわが身には、なんの慰めにもならない話ではある。

 

とりあえずは、糖尿病の治療に専念するしかない。

 

この日の採血の結果、最悪時、11・4あったHba1cの数値が、8・2まで下がっていた。

 

平常値6台までもうひと踏ん張りか。

 

糖質を抜いていないうまいビールや大好きな焼き菓子やチーズケーキを早く食べたいもんだ。

 

次回、7月4日の予約時には娘が同道してくれることを伝える。

 

今後どうするか、対処法を詳しくお話ししましょう。

 

と、若い医師。

 

がん放置療法になにか対処法があるのだろうか。

 

どうゆう話がなされるのか、期待半分、心配半分。

 

やれやれである。

 

6月のわが飼い猫<みり>。

 

88歳(ほんとかね)の割には元気だ。

 

当方の病を動物特有のセンサーで察知しているのだろうか。

 

朝、起こしに来る際、なんとも済まなそうな表情で頬をそっと叩く。

 

愛いやつである。

 

 

ホスピス医療の世界で著名な山崎章郎医師の、

 

「ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み」を読む。

 

年齢は9歳下だがまあ同世代と言っていいだろう。

 

ステージ4の大腸がんを宣告され、最終的に放置療法を選択しつつも、徹底的な食事法でがんと共存している。

 

<がん共存療法>の主唱者。

 

当方とよく似た状態で頑張っている。

 

65㌔あった体重が63まで落ちたのを気にして65まで回復したいと頑張るところなど、当方とそっくり。

 

いたずらな延命手段は選択せず、徹底した食事のとり方でがんの進行を少しでも遅らそうと試みる、そんな<がん共存療法>の実践記録である。

 

いちいち腑に落ちる。

 

病院の帰り、稲毛・くまざわ書店で購入。

 

「日本列島はすごい」 伊藤孝 中公新書