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朝夕の気温が10度前後に急降下。
つい先だってまで、少し動くと汗びっしょりだったのに。
大慌てなのが、我が飼い猫<みり>。
暖をとれる場所を忘れていない。
お気に入り、テレビチューナーにごらんのとおり。
さらに、ヒーターを執拗に要求する。
コロナが恐いが、インフルエンザも恐ろしい。
寒がり猫のおかげで、当方も風邪っぴきを免れているのかもしれない。
気温は下がるが、光熱費は上がる。
背に腹は替えられない。
寒がり猫に、感謝。
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11月の鉄旅。
もう何度目になるか、母の生地<花巻>で一泊する。
花巻は、小一のとき疎開した地。
七歳だった。
岩手県稗貫郡矢沢村東十二丁目。
75年前の疎開先の住所がすらすらと出てくる。
昨日の朝飯に何を食べたか覚えてないのに、昔のことは忘れず記憶している。
短期記憶はすぐ消えるが、長期記憶はいつまでも残る。
人間の脳の不思議なところ。
なぜか。
仕組みは、だれにも分からない。
先日購入したばかりの梨木香歩さんの地名エッセイ集「鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布」をパラパラめくっていたら、<稗貫郡>があった。
思いもよらぬ出会い。
米の代わりに雑穀<稗>を食べていたのか。
文字面からして、いかにも東北の寒村らしい名前である。
いろんなことを想起させる。
一度見ると忘れられない地名である。
残念なことに、2006年、町村合併で無くなってしまった。
花巻市矢沢東十二丁目
これが新しい地名。。
<矢沢>と<東十二丁目>が残っているから良しとすべきか。
レンタカーで、母親の苦労のあとを回ってみよう。
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<稗貫郡>のことを考えていたら、偶然、梨木さんの本で同じ地名に出くわした。
<シンクロニシティ>。
「意味のある偶然の一致」のことで、共時性、同時発生、同時性、近接性などと訳されている。
60年前、集英社に入社し最初に配属された週刊誌に、矢沢村出身のカメラマンがいて驚いた記憶がある。
シンクロニシティには、<虫の知らせ>という意味もある。
当方を苦労して育ててくれた<稗貫郡>出身の母親が呼んでいるのだろうか。
そんな気がしなくもない。
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シンクロニシティの説明でよく使われる例。
リンカーンとケネディの近接性。
こんな共通性がある。
共に暗殺された。
暗殺後、ジョンソン名の副大統領が大統領になった。
リンカーンにはケネディという、ケネディにはリンカーンという名の秘書がいた。
だからどうしたという話だが、面白い。
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今朝の体温 35・7度
やや高いか。
千葉の感染者数が一けたになった。
とりあえずの終息。
であればいい。