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山田風太郎が、作家の老化現象についてこんなことを書いていた。
1. 自作の解説をはじめること
2. 自分の文学碑と称するものを生存中に建てること
3. 食物の随筆を書き出すこと。これは庭にくる鳥についてでもいい
自作を自分のこと、文学碑を自分の経験談と置き換えれば、作家ではない普通の年寄りの老化現象にも当てはまる。
・・・アンタ ミンナ アテハマッテル
待ってましたとばかり、飼い猫<みり>の揶揄嘲笑が襲いかかる。
己のことを少しだけ表に出すだけでこんな風に云われる今の年寄りはちと可哀そうにも思える。
昭和の詩人金子光晴は、以前、どこかでこんなことを書いている。
---昔の老人は居場所があった。インポな奴は骨董いじり、寺参り、盆栽で適当な時間をつぶし、業の深い奴は金の重みで老人のグロテスクな魅力を、若い女にまでおしつける
ひどい云われようだが、昔も今も、年寄りは、ことほどさように居場所がむずかしい。
はた迷惑にならぬよう、静かに市井に沈んでいる<陸沈>がいいと思うよ。
のう、<みり>よ。
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3年連用手帳を買う。
来年1月で、なんと、満80歳だよ。
ちょっと、ずうずうしいかな。
3年前、同じ手帳を購入する際感じたうしろめたさと、なぜかすまなさが、一瞬、脳内をよぎる。
先のことは、神のみぞ知る。
寝たきりになどなって、まわりに迷惑をかけぬよう、せいぜい気をつけよう。
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集英社インターナショナルの新刊到来。
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編集を頼まれていた句集の原稿が届いた。
タイトル、構成、選句などすべておまかせ。
これがいちばん困る。
まあ、しゃーない。
ぼちぼち、始めるか。