今年も開催、おバカの会
@松濤「バカール」。
こんなときに
贅沢にレストランで食事をするなんて不謹慎・・
と思われても仕方ないのですが・・
でもずっと前からあたためてきた
大事な会、
restaurantの語源
ラテン語の「restauro(回復する)」に
被災地復興への願いを込めつつ
こうして今年も集まれたことに、
素晴らしい食材と料理に、
シェフやスタッフの方たちのお心遣い、
そして主催者周ちゃんの営業力に(笑)感謝して・・
今回も
至福の時間を過ごさせていただきました。
惜しくも今回参加できなかったS子ちゃんのために・・?!
ご報告です。
(次回こそ一緒にね!)
アミューズは
四万十産の「狼桃」という
それはそれは甘ーいトマトを使ったガスパチョ。
海老やインカのめざめのチップスが添えてあります。
ふんわりとした口当たり。
バーニャカウダの美しき野菜たち!
イタリア野菜では
カステルフランコ、タルディーボ
(ご存知でない方はこちら
を)
ロマネスク、ラーパロッサ(赤かぶ)など・・
フランス人の大好きな春野菜・ピサンリ
(遮光栽培のたんぽぽ)、
マーメラス(いんげんとスナップえんどうのあいのこのような)
黄にんじん、赤れんこん、マイクロトマト・・
グリーンアスパラの
穂先は茹でて、茎の部分は生で。
金ごぼう(雲母成分できらきら輝く奈良県産ごぼう)、
つぼみ菜(菜の花の仲間)は揚げて。
ヤングコーンはひげ根も一緒にいただきます。
(粒の数とひげ根の本数は同じだとか・・)
イタリア種のそら豆、安納芋、
オイスターリーフ(本当に牡蠣の風味が広がる!)
アンチョビの代わりに
ずわいがにのみそと身をたっぷり加えた
やみつき絶品ソース。
こちらはラーパロッサ。
美しき断面です。
稚鮎のフリット。
凛々しい立ち姿にほれぼれ・・
そして
揚げたてさくさくの味・食感にほれぼれ・・
まずは塩で、
そしてバーニャカウダソースをつけても
これまたよく合います。
パンも大きな楽しみのひとつ。
大きなバスケットに
ころんとかわいいフォルムのパンがずらり。
私は黒ごまのフォカッチャに
栗を練り込んだほんのり甘いパンを。
他にも
定番のキューブ形ブリオッシュや
ポルチーニ入りバゲット、
水の代わりに赤ワインを使ったパンなど。
フランス・ランド産鴨のフォアグラ、
熊本産たけのこのソテー
モリーユのソース、きたあかりのチップス添え。
名産地フランス南西部ランド産のフォアグラ。
くどい脂っぽさはまったくなく、
ナイフでちゃんとカットできつつ
口に入れるとまったりとろける美味しさ。
「掘ってから出来る限りの最短ルート」で
仕入れたというたけのこは
えぐみがなく、やわらかしゃっきり。
そして香り高いモリーユとの
三位一体で・・
たまりません。
甘鯛のソテー
ホワイトアスパラ、はまぐり、あわび茸、菜の花添え。
うろこの部分がカリカリ香ばしい!
ホワイトアスパラの甘さとかすかなほろ苦さ、
クリーミーなソース、
淡い黄色とグリーンの配色が
なんとも春らしい一皿です。
メインは
イベリコ豚ロースのロースト!
テーブルの中央に
ずっしりと置かれたストウブ鍋のふたを開けると
食欲をかきたてる
じゅうじゅう肉の焼ける音と匂い、
そしてローズマリーの香り・・
そして
小さな鍋に入っているのは・・
骨の周りに残った肉をこそげとってつくった
イベリコ豚ハンバーグ!
いいおとなたちが
童心に返って
大歓声をあげてよろこびます。
ハンバーグの威力絶大・・
脂分少なめでかみごたえのある部分、
脂多めでやわらかな部分+わさび、
そしてハンバーグは
かみごたえしっかり、でも
かむごとに美味しい脂がじゅわんとあふれて・・
ええーん、美味しいよーー
と感涙するしかないの巻。
付け合わせの芽キャベツやじゃがいも、
パールオニオンも
じっくり火が入って甘ーい!
そうこうしている間も
ボトルは次々空いていきます・・
お酒の弱い私は
旦那さんのをひとくちずつ拝借するのみ・・
ニュージー、南アフリカ、チリ、フランス・・
みなさん、世界を縦横無尽にめぐっていたようです。
色違いの
小さなココットが
ひとり分ずつ目の前に置かれていきます。
ふたを開けると
いわしとフォアグラの炊き上げごはん!
木の芽の香りがアクセントです。
全体をしっかり混ぜて、
好みでマヨルカ島の塩をふって。
フランス中東部・ブレス産の鶏と九条ねぎのごはん!
焼き鶏のねぎまのイメージだそうです・・
スリランカのスパイス塩
(ターメリック、カルダモンなどがミックスされている)
をかけていただきます。
やっぱり
〆にごはんがあると
なんともほっとします。
この小さなココットを
みんなが囲んでいる図も心なごみます・・
デザートも、ぬかりなく。
7種のチョイスから選ぶことができます。
私は
シナモン風味のキャラメルスフレ、
いちじくコンポート、塩アイスクリーム添え。
他には
ストウブのココットで焼きあげた
ルバーブのパイ。
クリームチーズのアイスクリームのようなものが
添えてありました。
オレンジとヘーゼルナッツを使った
クレームブリュレのような?
桜をテーマにしたサプライズデザート。
お皿のくぼみに液体を注ぐと
桜の香りのけむりがもくもく・・
抹茶のアイスクリームや
あまおういちごのタルトが盛り合わせてあって
春満開な一皿です。
そして、お誕生日の周ちゃんに
お店からサプライズ!
参加できなかった奥様S子ちゃんからの
すばらしい心づかいが・・
石井シェフ、
オーナー・ソムリエの金山さんに囲まれるムッシュー・・
これからも素敵なご縁を大切に!
来年もあやからせていただきますゆえ・・
震災の影響で
レストラン業界は
かなり厳しい状況に置かれているようです。
レストランで食事を楽しむ
=贅沢、浪費
というイメージがとかくつきまといがちですが・・
食材や生産者へ敬意を払い、
そしてなによりゲストに
幸せな時間をすごしてもらおうと
真摯に、一生懸命に
「食」という芸術に向き合っている方々が
たくさんいらっしゃいます。
restaurantの語源、
「元気になる場所」としての
復活(・・おおげさですが)を願うばかりです。
まだまだ国民心理的に、
また節電とか物理的側面から言っても
そういう段階になるには時間がかかることと思いますが・・