さやかちゃんと新富町「潤采どうしん」へ行く。
月替わりのコースメニュー1本という潔さ。
旬の食材がふんだんにちりばめられたお料理たち。
「今月はどんな食材・料理が待っているのかしら・・」
と勝手にあれこれ想像していつもお店に向かいます。
1品目は、蒸しなすのカシューナッツ和え。
和え衣は、すりつぶしたナッツに醤油、さとうを加えたものだそうです。
新しい、けど懐かしいような味・・
なすもトゥルンとした口当たりで。
気持ち良さそうにカシューナッツのペーストがからまっています。
早くも一品目から心つかまれているナッツ好きな私・・
2品目は、石川芋のみたらし。
石川芋とは大阪のほう発祥のものだそうで。
味、食感は里芋そっくり。
つぶしてお団子状にしたものに甘辛いたれが。
舌の奥で、家庭で揚げたさつまいもの天ぷらのような味を感じました。なぜか。
ころんと愛らしい見た目から期待した通りのほこほこ感です。
3品目は、蛤のにこごり。
透明の器にぎりぎりゆるゆるに固まったおだしと蛤、そして太きゅうりが入っていて涼しげです。
「にこごり」というと、こりっこりに固まった茶色い四角い固形物・・
みたいな先入観があったもので、なんだか私的に新鮮に映りました。
最初の一口は、「もう少し味を足してもいいかな」と感じたのですが、
食べ進んでいくうちに、口の中でちょうどいい塩梅になっていました。
ここのお料理ではそのような感覚を覚えることが多く、はっとさせられます。
4品目は、ちょこちょこ珍味盛り合わせ。
隠元のごま和え、新ごぼうのもろ味噌和え、れんこんの甘酢漬け、薄皮かぼちゃのレモン煮、
赤こんにゃく、あしたば入り卵焼き、なすの田楽、さごしの酢〆、あまごの南蛮漬け、やまめの含め煮。
これらが一口ぶんずつ美しく盛られています。
どれから食べるかすごく迷います!
私は好きなものはあとまわし。
さやかちゃんは先に食べるそうで。
どちらが多数派なのでしょう・・。
ちなみに私は最後に南蛮漬けコースで行ってみました。
5品目は、トマトの飛竜頭。
お椀のふたをあけると、
ほんのりトマト色に染まった丸がふたつに、すきとおった緑の小さい四角がみっつ、
澄んだお出汁に浮かんでいます。
なんだかアートです。
飛竜頭は、がんもどきのようなもので、
作り方を聞いたところ、豆腐、山芋、卵、浮き粉に切ったトマトを混ぜているそうです。
緑のは、青ずいきでした。ふきのような食感です。
6品目は、たまねぎのサラダ・へしこ味?
さっとゆがいたくし切りのたまねぎに、刻んだおくらとへしこ。
この組み合わせがなんともくせになる味で、いくらでもいけそうです。
たまねぎの火の入り方がなんとも絶妙なのです。
沸騰した湯に切ったたまねぎをさっと通すだけとのことですが・・
火が入った玉ねぎの甘さ、でもしゃくりとしたぎりぎりな歯触りも残っていて・・
ぜひ真似したいものです。
ゆで汁はお味噌汁の出汁に使うとよいそうです。
7品目は、太刀魚の塩焼き。
香ばしく焼けた皮目に箸を入れると、
感動的なまでにふっくらジューシーな身が・・!
こんな素敵に焼いてもらえたら、太刀魚も魚冥利に尽きるというもの・・
8品目は、揚げなすに湯葉のあんかけ・四角豆添え。
なすは賀茂なすのような大きくまあるいもの。
スプーンを入れると、果肉がとろり。
そこにたっぷりかかったこれまたとろとろの湯葉あんかけ・・
はふはふとろとろ。
あー幸せ。
最後に土鍋で炊いたごはんとお味噌汁、香の物。
今月は生姜の炊き込みごはん。
おこげの香ばしさ、生姜のさわやかさ、
そして桜海老のお出汁がきいたじんわりしみいるお味噌汁。
最後まで素敵なハーモニーを堪能させていただきました。
そしてデザート。
なんと今日は、赤パプリカのプリン。
フレンチでよく赤ピーマンのムースは聞くけれど、
みためはそれに近いかんじ。
すくって口に近づけてみると、確かにパプリカの青い香りが。
でも口に入れるとプリンの味を損なわない、パプリカの甘さが先にきます。
そして最後の最後はお抹茶にむらさきいもの羊羹。
ごちそうさまでした!
ほんとに体の中が潤うようです。
毎月来たいくらいです・・。
そしてサービスのなおこさんがお辞めになるとのこと。
いつも彼女のさりげない気遣いで、ゆったりごはんを楽しむことができました。
この度も、帰り際にみかんのお土産まで用意してくれていました・・
ありがとうございました、そしておつかれさまでした。そしてそしてお幸せに!
*さやかちゃんのブログがあります。
彼女の丁寧な暮らしぶりを見ていると、いかに自分は
余分なものを持って、まとって生きているのか・・と考えさせられます。
「なるほど」な記事がたくさんです。ぜひご覧ください!