たんぽぽ舎さんから

 

3.対中侵略戦争・日米会談の大本営発表報道
 | 宗主国大統領専用車で自撮りして御満悦
 | 血税使った「国賓」訪米で浮かれる無能3世
 | 米国から岸田氏を生出演させたテレビの自壊
 | 「メディア改革」連載第149回
└──── 浅野健一(アカデミックジャーナリスト)

◎ 岸田文雄首相が4月11日(日本時間12日)、米連邦議会の上下両院
合同会議で行った演説の冒頭、議場から拍手が起きたのを受けて「日本
の国会では、こんなにすてきな拍手を受けることは、まずありません」
と発言したのを生中継で見た。
 裏金疑獄で自民党が壊滅状態にある中、湯水のように税金を使っての
訪米で、いい気になり、ニカッと笑いながらの受け狙いだった。
 SNSでは「よくこれをネタにできるね。『党が集団で裏金つくって
脱税し国民に批判されてるので拍手がない』って本当のこと言ったら笑
いどころじゃないよ」など、厳しいコメントが相次いだ。

◎ 首相として安倍晋三氏以来9年ぶりに国賓待遇で米国を訪れた岸田
氏は、移動中に「ビースト」と呼ばれるリムジンの中でバイデン大統領
と自撮りしたツーショットを「X」に投稿した。公式晩餐会では、日米
の著名人が招待された。米国ツアー中の音楽ユニット「YOASOBI」
やスポーツ選手に囲まれる中、妻の話を持ち出し、くだらないジョーク
を飛ばして上機嫌だった。自分の立ち位置が分かっていない愚かな世襲
3代目である。
 岸田氏は税金を使っての外遊から14日午後帰国した。政府専用機に箱
乗りして同行した内閣記者会(常勤幹事社19社)の社員記者たちは、今
回の訪米が、対中戦争、第二次朝鮮戦争に備えた侵略戦争作戦会議で、
危険な日米軍事同盟の強化の場だった本質を伝えず、岸田氏のジョーク
が好評だったなどと報じた。まさに、大本営発表報道だ。

◎ 朝日新聞は4月16日の総合面で「軍事協力 漂うリスク」と題して、
日本が米国の対中抑止戦略に組み込まれる側面も否定できない」という
曖昧な分析をした。
 13日の東京新聞も「中国の軍事的台頭など東アジアの情勢緊迫に、日
米が協力して対処することは重要」と書いている。中国の脅威は差し
迫っているが、軍事的増強での対応だけではだめだという論旨だ。

◎ バイデン氏は昨年6月20日、カリフォルニア州で開いた支持者集会
で、「日本は長期にわたり軍事費を増やしてこなかったが、私は日本の
指導者に3回会い、彼を説得した。彼もそうすべきだと確信し、日本は
急激に軍事費を増やした」とアピールした。バイデン氏は後に、「岸田
氏は既に軍事費増を決めていた」と訂正したが、米軍の軍事占領が戦後
78年8カ月も続く日本が米政府の「拡大抑止戦略」に基づいてぐ軍拡を
進めていることは真実だ。

 岸田氏には、上川陽子外相、盛山正仁文部科学相らが随行したほか、
岸田氏の“影の総理”と呼ばれ、身内の刑事事件で捜査妨害をした疑い
のある木原誠二自民党幹事長代理(元官房長官代理)も同行した。党役
員の首相外遊同行は極めて異例だ。

◎ 岸田氏は12日、FNNの単独インタビューに応じ、「法の支配に基
づく国際秩序の維持を、同盟国などとともに、中国に直接伝える」と強
調した。岸田氏は、ウクライナ戦争については言及したが、イスラエル
が米国の支援を受けてガザでジェノサイドを続けていることには沈黙
した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f63029c361ffe12c5da1bb7385ca248369e01629

 岸田氏は13日、ノースカロライナ州にあるトヨタ自動車の工場などを
視察した後、NNNの単独インタビューにも応じた。また、13日には、
NNN系の情報番組『ウェークアップ』(読売テレビ)に現地から生出
演し、大阪・関西万博開催を支援すると述べた。

◎ テレビ、新聞ではリベラル系とされるコメンテーターも「中・朝・
ロ」の軍事的脅威は否定しない。TBSの「サンデーモーニング」(14
日)で、寺島実郎氏は「対中で、日米の防衛協力は欠かせない」と断じ
た。青木理・松原耕二両氏も「米・韓・日の防衛協力は必要」と口を揃
える。立憲民主党の幹部も「防衛費増は賛成」と常に言う。
そこが間違っている。

 日本に対中戦争の準備をさせる米国は、岸田氏の訪米直前の5日か
ら、イエレン財務長官を北京に4日間派遣。16日には1年半ぶりの米中国
防相の電話会談を行った。米国は中国との経済・外交関係の維持に努力
を欠かさない。

◎ 日中関係を考える時、「ノーモア沖縄戦えひめの会」が作成した
リーフレット「本当に中国は攻撃して来るのだろうか」が参考になる。
一部10円で、200部以上は送料無料。
私は300部購入して、友人に配っている。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100009127237326
https://www.facebook.com/groups/667214014346635/about

◎ 自民党政治資金疑獄に関わる衆院3選挙区の補欠選挙が16日に告示
された。TBS「Nスタ」の井上貴博キャスターは「自民党政権はひど
いが、野党にも代わる首相候補がいない」と連日コメントしている。
 そうだろうか。自民党の議員より、リーダーにふさわしい政治家はい
くらでもいる。
 私は、山本太郎参院議員に5年間ぐらい首相を務めてもらってはどう
かと考える。