エゴイストなのかもしれませんが、福島原発事件後、海の汚染が心

配で、昆布も少しでも遠いところ・・・とおもい、道南ではなく

利尻のものを選んでいます。

 ところが!

 幌延という地名に、数日前言及したものの、実は・・北海道の

具体的にどこなのかわからないままでいました。

 以前からどなたかにいただき、気にはしながら読まないでいた、

幌延に行ったTさんの記録をやっと読み始めたら、幌延はなんと

なんと利尻の近くではありませんか!

 幌延は、“最終処分場”として狙われている場所です。

 小泉元首相が見学に行ったというので、映画「10万年後の安全」

を知らない方にもその名が知られるようになったとおもわれるオン

カロ。その日本版として経産省ないしその支配者が幌延に目を

つけているのです。

 

 このブログ、名前のわりに、再処理の話が最近減っていますが、

また再処理について書きますね。最終処分と再処理は一組の概念

なので。

 原発は、ウランを焼き固めたペレットというものを、細い棒に

詰め込んで、その棒をたくさん格子に差して、その燃料棒の束を

格子ごと水に沈めて、その水中で、その各棒の中で核分裂を起こさ

せ、それによって水がすさまじく熱くなる、その熱を動力として

タービンを回すことでする発電です。

 ちなみに、焚き火ではたきつけというものが必要ですよね。

どうやって“点火”するのか。以前とても不思議で検索していたら、

どうもカリフォルニウムという元素が自然に中性子を発射する

ようで、これを仕込むらしいですよ。

 熱を得る方法沸騰水型と加圧型があります。

 もう核分裂を起こさなくなってしまった、用済みの燃料棒を

“使用済み核燃料”と呼んでいます。核のごみとも呼ばれます。

 

 使用済み核燃料を、アメリカではそのまま保管しています

(“ワンスルー方式”)が、

日本は“再処理”することを選び(選ばされ?)ました。

実質的に誰がそう決めたのかは不明です。

 その再処理というのは、何をするのかというと:

使用済み核燃料棒を切り刻んで、そのあと濃硝酸で煮溶かし、それでどうしてプルトニウムが取り出せるのかはわかりませんが、とにかく

そうしてプルトニウムを取り出すことをいうのです。

 この過程で大量の超危険な放射性溶液が出てしまいます。

こんな溶液はワンスルーなら出ません。まあワンスルーは

ワンスルーで問題があるのですが、再処理より少しだけましか・・・

 液体なので、冷やさずに放ってほくと沸騰して、建物(セルと

呼ばれています)の爆発に

―つまり放射性物質の大拡散につながります。

 フランスのラ・アーグで、その一歩手前まで行ったことがあり、

そうなれば北半球全体が住めなくなるところだったと聞いています。

それが空間線量でどのくらいというスィミュレーションだったのか

は、そういえば知らないままでいます。

 それでこの危険な液体(高レベル放射性溶液)と、ガラスを

溶かしたものを、

漏斗の中で混ぜ合わせ、下に容器を当てておいて、そこにたらーり、

たらーりとしたたらせて溜め、その容器自体をさらに50年

冷やして(今六ヶ所でたくさん冷却中・・・)、その後

ようやく、どこかに持っていって・・・

①保管する

または②埋める。

これを“最終処分”と言っているのです。

 保管だと、たとえばテロの標的になる、他方埋めると、

地殻変動があったらどうするのか・・等々の議論が

延々と続いています。

 傾向としては、原発推進派はくさいものに早くふたをしたいので、

埋めたがります。

 埋めることを、なんかかっこよく“地層処分”と言っています。

地層ができているということは、そこは長いこと地殻変動がなかった

ところだから、これからもないであろうという、はかない希望的

観測です。

何年か前に高知県の東洋町の町長が勝手に“調査に来てくれ”と

言いました。

 町長がなぜそう言ったかというと、調査してくれと手を挙げる

だけで何億(いや、もっと桁が大きかったかも)の金〈かね〉が

その自治体に落ちるのです。そのことからわかるように

調査してもらうということは、そのまま処分地にされるということ

を意味します。

それが露見し、大騒ぎになり、町民が必死でがんばって、町長

選挙にもちこみ、ここで

勝利をおさめて東洋町最終処分場案をつぶしたのでした。

 勝った反対派の方は繁華街を練り歩き、ものすごい群集に

喝采を受けました。こうした民衆の栄光の歴史は、

大手マスコミは封印しているのです。沖縄の問題になると

さすがに黙殺はできないようですが。

 岐阜県も狙われましたが、掘ってみたら水が出すぎて、どうも

あきらめたようです。

 それで幌延が、今のところ本命と目されているようなのです。

 ここにいらした方の記録を、以降少しずつ転載していきますね。

 補足 とりだしたプルトニウムは、“高速増殖炉”で核分裂させ、

そこで発電するんだ、その使用済み燃料はまた再処理してまた発電

に使うんだという馬鹿げた(馬さん鹿さんごめんなさい)

夢を、通産・経産省なりその支配者は描いてきましたが、

高速増殖炉“もんじゅ”が大事故を起こして、

プルトニウムが今どんどんたまっている状況です。

 それでアメリカの上院だったとおもいますが、ある議員から

日本は核兵器を持つ気ではないかと疑われたこともあります。

まあ実際持ちたい人がいるのですが。

 もうひとつ補足:高速増殖炉、というと、高速にプルトニウムが

増殖するのかなと思い勝ちですが、

そうでなく高速中性子をぶつけて核分裂させるという意味のよう

です。

 再処理も、馬鹿(馬さん、鹿さんごめんなさい)な消費者問題の

“専門家”が、リサイクルだから

いいなどと賞賛していることがありますが、おそらくこうした

勘違いを招くような語をわざと使っているのではないでしょうか。

プルトニウム抽出とはっきり言わずに。

 それと同じで、高速と言うと、何かすばらしい技術のように

聞こえるので、わざと言葉としておかしいのにわざと使い続けて

いるのではないでしょうか。


 ここでやっと結論です。

 福島第一原発を見ているとわかるように、地下水が

汚染されると海も汚染されますよね。

 幌延に最終処分場などをつくって、何かあったら

利尻昆布も食べられなくなる。

 原発をやめないまま和食を世界に売りこもうなどとは、

脳の回線がどこか切れているのでしょうか・・・

 もっともその和食って、○の素でだしをとったものに過ぎなかったりして・・・