靖国参拝昨日12・26は毛沢東誕生日 131227


 テレビでは、政権に就いてから1年とかなんとか言っていましたが、

ネットではどなたかが毛沢東の誕生日だと。

 

 毛沢東の評価は黒白分かれています。

 

 人民解放軍には、日本の侵略へのレジスタンスという意味が

大きかった。さらに国民党の軍が非常に腐敗していたのに大して、

人民解放軍は二大規律八項注意という規範を守りながら

行動し、各地で民衆の圧倒的は支持を受けていました。


 つまりプラス評価をプラス評価たらしめたのは、国民党の腐敗と

ともに日本の侵略です。

 

 靖国に祀られている“霊”は、”国”のために死んだと

言われるのですが、それは中国侵略の不成功のゆえに死んだ

ということです。

 真珠湾以降日本がドイツ・イタリアを(一応)除き

全世界を敵に回すことになったのも、中国で

“点と線”と呼ばれる軍事展開しかできないでいたことが

もともとの原因です。

 “南方”で死んだ人も、元をたどれば中国侵略の失敗が

原因で死んだのです。


 中国を日本の侵略から救った人の誕生日に、日本の首相は

日本の侵略は正しかったという宣言をしたわけです。

 靖国神社は、“英霊”を、あなたたちかわいそうにね、と

慰めているところではなく、栄誉の死を遂げられたことに

敬意を表します、と言っているところなのですから。

 小泉政権のころだったとおもいますが、

フジテレビに東条英機の娘という人が出てきて、

靖国の“霊”を讃えなければ、犬死だったことになってしまう、

といったことを言っていました。

 ボタンを最初から掛け違えているのです。

 犬死であることを認識してこそ、誰が何のために

多くの兵士を、殺人の犯人にし、また被害者に

させたかの追及を始めうる。


 南京虐殺と従軍慰安婦という、頻繁にとりあげられる

二つの問題については、実態を争う人たちの指摘に、

耳を傾けようとはおもいます。

 が、その人たちも、逆に、とくに中国のオーラルヒストリーを

調べるべきです。

 南京以外の地で、また従軍慰安婦にされた人が身近にいない

中国の人に、いくらでも、三光作戦の類の記憶や子・孫への語り伝えが

残っているのです。


  仮に日本に侵略行為がなかったと、中国も認めるようになったら、

レジスタンスのリーダーとしての毛沢東の価値もなくなるわけで、

また同時にその誕生日に、日本の“進出”に伴う犠牲者の栄光を

讃えにいってもかまわないのです。


 けれども、中国の人の脳裏に刻まれている記憶が嘘であるという

証明ができないうちに、“公人”が靖国神社に参拝するべきではない。

 これは毛沢東の否定であり、国民党と日本の否定として

成立した中国の否定になる。

 これは毛沢東が晩年大粛清をしたことの評価とは別の問題です。

 

 もしも讃えたのではなく単に追悼に行ったのなら、

千鳥が淵にも行くべきでしょう。