望月分科会長 全会一致だと私は理解しているのですが。それとも、1人の反対者がいたというようなことが今まであったのでしょうか。 神山さんに、反対票を投じることさえするなと

事務局 今までにはございません。 みごとなチームワーク

望月分科会長 いろいろな意見があったということを加えることはできるかとは思うのですが、議決の場合は、皆さんで一致してこれをお認めいただいたということにしたい。

是非そうしたいのですが。そして、あくまでもこれはワクチンとしての安全性、有効性ということでいかがでしょうか。。

神山委員 最後までこだわって、迷惑をおかけして申し訳ない  のですが、
 申し訳なくなんてないですよ!

例えば「開発の経緯」の1.5-p.4に「本ワクチンは世界45か国以上において、26歳以上の女性に対する適応も取得している」と書いてあるのです。そして「欧州での適応は、15-25歳の女性を対象とした有効性の評価結果および10-25歳の女性を対象とした免疫原性の評

価結果に基づいている」と書いてあるのですが、私はどうして10歳からにしなければならないのかというのが分からない。がん予防という観点からしても15歳。通常、小児というのは15歳までだと思うのですが、15歳以上の女性ということではいけないのか。

10歳で子宮頸がんの予防ワクチンを打つというのは、何とも現実性がないような気がするものですから、有効性とか安全性の問題を離れて、15歳以上ではいけないのかという素朴な疑問があります。

危険に曝すのに、せめて抵抗力がない小さい子は避けたいと

いう神山さんのこだわりは当然

またヨーロッパでもやっているから承認しろと恫喝して

おきながら、ヨーロッパでは10歳で接種しようとなどは

言っていないのに、ここだけは日本独自にする。

人口削減計画だと“邪推”されてもしかたないでしょう。

望月分科会長 ただ今の疑問に対しまして、事務局からお答えいただけますか。15からに変えることが可能かどうかということなのですが。

飯島委員 要するに、感染前に打たないといけないわけです。15歳で適切なのか10でいいのかというのは、低年齢化が進んでおりますので、それはそういった専門家にお聞きになられる方がいいのではないかと思うのです。15歳では遅いという印象を持っていますが。

望月分科会長 いずれにしましても、ワクチンとしての有効性、安全性の問題ではなく別の問題で、ここでの議論では先に進みようがないと思います。機構あるいは申請者からそれを含んだ説明をしていただいて、それをいただいて委員が承認をするという形にいたしたいと思います。ただ、ワクチンについてはここで承認していただいて、説明文書その他については後に出していただくという形でまとめさせていただいてよろしいですか。

宗林委員 それで結構だと思うのですが、このワクチンを多くの国民にとって本当に有効に利用する仕方というものを、先ほど、感染者が1人減り、2人減れば社会全体で減るというお話がありましたが、有効に利用されるということについてはどこで検討されて、どういう形になっていくのでしょうか。国民全体に対してもそうですし、私ども承認をし

た側としては、これがどういうふうに利用されることになったか教えていただけますか。 ここまで大詰めになってから聞く質問ではない

でしょう。が、神山さんの必死さにうたれたのか・・・

審査管理課長 ここは医学・薬学的にこの物がどうかを御審議いただく場ですけれども、これががん対策あるいは健康対策、保健の関係からどうなるかという観点については、別のところがございますので、そういうところで、このワクチンが使えるようになった場

合にどう取り扱うかということが検討されるものと思っております。例えば、子宮頸がんの定期検診についてもそこで推奨されているわけですので、その中でこのワクチンを推奨するのか、しないのかということになろうかと思います。

望月分科会長 一応、問題をここから提起していただくことはできるけれども、その答えをここで出すわけにはいかないということです。

宗林委員 ここで答えを出すわけではないのですが、こういう形で利用されるようになるということをきちんと、国民に対しても、承認した側に対してもお知らせいただく時期というのが、いつごろになるのかお尋ねしたかったのです。

審査管理課長 これが承認されれば、基本的には任意接種ですので、希望者に対して、こういう子宮頸癌ワクチンが承認されたけれども打ちたいという方に対して接種する、当面は ということは将来強制

にするつもり?ちなみにインフルも何も何も、母里さんのがんばりで

全て任意です、今は。そう知らない人も多そうですが。そういうことになろうかと思います。それを日本全体におけるがん対策の一環でどうするかということについては別途、先ほど申し上げたようなその他のところで検討されることになると思います。今回承認されたということについては、当然ながら、こういう形

で承認されて、こういう限界もあるということについては担当の方に連絡するということになろうかと思います。

望月分科会長 そういうことでありまして、現段階では申請書に関しての問題点は多々御指摘を受けましたが、それについては責任を持って事務局及び機構から申請者に出していただいて、それを早急に。早急にというのは3か月も先ではなくて、ごく近く委員に出して回していただく。それを見て、書類に関しての承認はいただきたいと思うのです。ワ

クチン自身については、ここで議決をさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか。

部会の報告を踏まえて、当分科会としましても本品目について製造販売承認を可、再審査期間は8年、原体、製剤ともに劇薬に該当し、生物由来製品に指定することが適当であると認める旨議決いたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 異議はないと認めさせていただきます。御異議なしでありますので、薬事・食品衛生審議会規程第3条第1項の規定に基づき、当分科会の議決をもって審議会の議決とし、厚生労働大臣に答申することといたします。答申書の文案その他の取扱いについては私に御一任いただいてよろしいでしょうか。ありがとうございます。それではそのようにさせてい

ただきます。