望月分科会長 時期尚早の意味というのは、ワクチン自体に問題があるということです

か。 

神山委員 ワクチン自体と接種の方法と一緒でなければ。使い方の問題というのは、薬の場合には非常に大きいわけです。その使い方をこれから考える、ワクチンそのものには問題がないからいいのではないかというのは納得ができないのです。

審査管理課長 使い方という面で、ワクチン自体は、抗体価ではありますが、サロゲートマーカーが上がれば、パピローマウイルスの感染の防止になるだろうと思います。その結果、子宮頸癌の予防になるだろうということはかなりの確率で分かっておりますので、

ワクチンの効果はあるのではないかと。ただ、がんの予防という全体の中でどういう使い方をするかについては、これからかと思っています。また、添付文書や患者向けの説明文書をもう少し分かりやすくということですが、その点については各先生の御指摘もごもっともだと思いますので、変更させていただきたいと思います。医薬品のワクチンとしての

効果、用法・用量、あるいは品質に関しては特に問題はないのではなかろうかと考えておりますが、いかがでしょうか

望月分科会長 神山委員は、医薬品はその使い方と両方セットで承認するものであって、効果だけで承認するのはまだ早いという御意見ですね。

神山委員 そうです。

望月分科会長 ということなのですが。何かうまく噛み合わないですね。 これはもう神山さんへの恫喝に近い。

神山委員 先ほどから何度も出ていますし、宗林委員も言われたように、これを受けたら、ずっと効果が続くのだということでもない。きちんと定期検診を受けなさいということを説明しておきながら、

定期検診の仕組みもできていない。では、どうするのかという

話になるのです。また、なぜ10歳からなのかということも分からない。いろいろな資料を見ていると、1520歳の女性の結果がいろいろ書いてありますが、10歳から子宮頸がんの検診を受けるなどという話は聞いたこともないのです。そういうあり得ないような検

診システムを前提にして、でも定期的に調べてくださいと言うことが夢物語のような気がするものですから、そういう医薬品は効果があるから認めてもいいのではないかというのは納得できないのです。

機構 このウイルスは、感染してすぐに発症につながるものではありません。性交渉の開始年齢から接触による危険があり、かなりの割合の人が一生に1回は感染するだろうと言われております。感染を繰り返すうちに、ごく一部が持続感染し、また、持続感染が数年とか、ある程度の期間以上になりますと、最終的に子宮頸癌につながると考えられております。したがいまして、10歳などの低年齢で接種しなくてもいいのではないかという御意見もあるかもしれませんが、まず感染を防ぐという意味で、早めにこのワクチンを接種する必要があると考えられております。

 10歳から打つので、その時点から子宮頸癌の検診を整える必要があるかという点ですが、発症のリスクはある程度年数が経たないと高まってきませんので現在のがん対策の中で、リスクを考慮すべきある程度の年齢以上の人たちに対して検診のシステムが出来上がっていると理解しております。

 もう一つの問題として、低年齢の人に接種した場合にどれぐらい持続性があるのかについては、現在、海外での調査等を含めて、情報収集がされているところです。追加接種がもし必要であった場合に、何年後に必要か等について、現時点で情報が得られておらず、そういう情報を集めるのにはこれから5年、10年かかるであろうと考えられます。その結果を得てからこのワクチンを導入するべきということになりますと導入はかなり先のこととなります。年間にかなりの数の方が子宮頸癌で命を落とされていること、かなりの確率で有効性が期待されるということから、現時点で、とりあえず、世の中で使えるよう

にする方がよいのではないかと判断した次第です。情報提供につきましては、いくつか修正すべき点があるかと思いますが、その辺を整理させていただいて、今回この場でもう一度検討していただくということはできませんでしょうかまた神山さんに圧力を