ひきつづきエートス・プロジェクトの真贋<しんがん>についてです。
昨日URLだけ紹介した動画、書き起こしてくださった方が
いらしたので転載させていただきます。
「ウィンザー通信
アメリカ東海岸の小さな町で、ピアノ講師の私&米国人鍼灸師の夫&100%大和成人の息子2人&老三毛猫が奏でる日々の音色」
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/8dec0494453653ba14091c182894dc2c
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

国際原子力ロビーがかける罠『放射能の免罪』=『エートス・プロジェクト』
2012年07月21日 | 日本とわたしミッシェル・フェルネックス博士に聞く [ビーデルタル 2012年6月28日]



↓ビデオの翻訳文が見えにくい部分があったので、以下、文字に起こしておきます。文章を少し校正してあります。

『私が多少動向を見ていた、エートス・プロジェクトについて、あなたは触れられましたが、どのような結末か知っています。

ベルラド研究所による、類似の計画が提案されたのと同じ時期に、このエースト・プロジェクトが出されたのは明らかです。
私は、ベルラド計画の方が、ずっと価値あるものと思いました。

この際に、組織として圧力をかけ、欧州をエートス・プロジェクトに従わせたのはCEPNです。
CEPNは、私ども『チェルノブイリ/ベラルーシの子供たち』と同じNGOなのですが、ここが欧州に対し、エートス計画を擁護したのです。
このCEPNは、社会的に有利なEDF(仏電力公社)・CEA(仏原子力庁)にAREVA(アレヴァ社)が合流し、
私たちに比べれば巨大といえる、上記の三組織によって設立され、エートス計画を欧州連合に承認させ、融資も受けました。

ベルラド計画は見捨てられたのです。

彼らは、政治的手段をもっていますよ、おわかりでしょう。
彼らは、お金など必要ないだろうと思っていたのですが、お金をものすごく使い、人材派遣した先方の多くの大学に、財政援助を行ったので、私はびっくりしました。
で、彼らはいったい、現地で何をしたのでしょう?

汚染地区でどう生活するかを、人々に教えたのです。
例えば、森からとってきた薪を燃やして、料理に使う所では、残った灰は、全放射性核種を含むので、以後、サラダ菜の畑に撒いてはだめ。
サラダ菜は、年々汚染度が強くなってしまう、と教えました。
あの道は通ってはいけない。放射能の量が多いから、というふうに、皆に忠告を与えました。
さらに、人を快適な気分にさせる、社会的役割を果たしました。
有名な農学教授を呼んできて、どんな時期にどんな肥料を撒いたらいいか、畑をする人に説明させました。
確かに、その方法でやっていれば、じゃがいもに含まれる放射能の量は、市場不認可の濃度から、市場認可の濃度へと変わります。
でもそれは、汚染無し、なのではなく、市場に出荷可能な濃度のことです。
人々は、ジャガイモを売れるので、満足していました。

一方、福島の農家の人たちは、自作のお米の汚染度が高いので、誰も買わず、自分たちが食べるしかない。
汚染され過ぎたのです。

ところで、その事業の6年後に、彼らは総括をしました。
私は招かれて出席しましたが、会場は立派に準備されていて、皆、満足している様子でした。
一人一人が発表し、巨大なスクリーンに、コンピューターの画像が整然と、完璧に、映し出されました。
二カ国語で行われましたから、誰もが理解できました。
そこでの最後の発表者は、女の人でした。
地域の子どもを診ている小児科医でした。
彼女は、コンピューターも映像も使わず、手書きで、グラフの曲線を描いたのです。
いろいろなことを説明していました。
私は彼女の発表を聞きました。
例えば、過去6年間に、悪くなり始めた健康事情が、徐々に、さらに、非常に悪くなっている、というものです。
上昇カーブの中にいたのです。
チェルノブイリ後、何年か安定した年があり、87~88年頃までは、悪化状態に変化が無かったのが、その後悪化し始め、どんどんひどくなって来ていた。
エートスのチームがやって来た時には、少なくとも、安定期に入るだろうと期待しましたが、安定期は来なかったのです。
あらゆる病気、出生児の子供の病気の悪化を示す曲線が、上昇するばかりでした。

したがって、この計画のどこがよかったのでしょう?
最後に、この女医は、入院患者数を示した表を見せました。
86~87年頃に、あるレベルに達していたのですが、エートスがやって来てから、それが上昇を辿り続け、
重症入院患者数は、チェルノブイリ事故の直後に比べ、10倍にも上がっていました。
患者数が減った時期など、一時もありませんでした。
エートスが発表した最終報告を私は見ましたが、健康問題に関しては、今後も研究を続ける必要がある、というものでした。

ところで、6年後にエートスが引き揚げた後、どうなるのか研究しようとしたベルラドの人たちがいます。
援助を願い出た時、エートスは、「そのお金はもうない」と答えたのです。

ーで、このエートス・プロジェクトは、ジャック・ロシャール氏ともども、日本に上陸してくるわけです。

もし、ロシャール氏が指揮を執るのだとしたら、前の計画の指揮を執ったのも彼ですし、
その上、過去数年の間に、彼はCEPNの会長となり、キャリアを立派に積んできましたから、
以前よりさらに権威のある人となり、また何年か後に、新たに、放射能問題に携わるでしょう。
今度はじゃがいもではなく、多分お米でしょうが。
もし私が誤解していなければ、プロジェクト後も、福島では、重症入院患者数は、増加し続けるでしょう。
これが、彼が提案する計画案だとするなら、いずれにせよ、彼が実現した案は、健康被害の最悪のもので、
たとえそれが、料理の成功であっても、どの部分か知りませんが、ある意味で成功もあったのでしょう、皆が満足している様子でした。
誰の誰(多分誰が誰?)だか知りませんが、住民が少々いましたよ。
とにかく、その小児科医は、健康のパラメータがすべて、とどめなく悪化し続けていることを示してくれたのです。
放射能災害後の健康の悪化は、新生児以外は、先程述べましたように、ある期間が経ってからです。
福島では、3~4年後に病気が増え始め、その後急上昇することになるでしょう。
そしてエートスに問題を取り組ませても、彼らが立ち去るちょうどその時に、増加率はとても高くなるでしょう。
彼らがまた、研究を続けるためのお金はもはや無い、と言わないように望んでいます。
私にとって大切に思えるのは、将来がどうなるかを認識することです』




日本に上陸しつつある『エートス』プロジェクトとは何か?

昨日、コメントをしてくださったういこさんから、この、エートス・プロジェクトという言葉を初めて聞いた。
初めてやからワケが分からずに、なんのこっちゃと、さっそくネットで調べてみた。
モニターの画面にわんさか現れた情報の中には、エートス・プロジェクトチームの人達によるブログまであった。

ふむふむ……。

まずは、たろじいさんのブログから、転載歓迎という記事を転載させていただくと……。

「エートス・プロジェクト」とは何か?

コリン・コバヤシ@パリです。(コリン・コバヤシさんという方は、上のビデオの日本語訳をしてくださったフランス在住のジャーナリストさん)
以下、転載歓迎です。

ーーーーーーーーーーーーー

現在、福島県で動き始めている「エートス・プロジェクト」が、原子力ロビーを背景にして動いている計画であるにもかかわらず、
あたかも,住民が必要な、住民と対話し,住民が参加する、優れた国際的な復興支援計画のように語られている事態に対して、
看過しているわけにはいかないので、以下に、画像、テキストなどアップしました。

「エートス」計画の主体を担っているのは,仏原子力ロビーの仏電力公社、仏原子力庁、アレヴァ社、IRSN が創設し、
運営にかかわっている、いわばロビーの民間向け窓口のNPO,CEPN(原子力分野における防護評価センター)です。
 
このCEPNの代表ジャック・ロシャール氏は、ICRPの委員も兼任していて、ICRPの主催の会議に彼が出て来る背景が分かります。
こうしたプロジェクトによって、「善意の」大学人、研究者はことごとく利用され、
原子力ロビーの目的遂行に,結局は協力していることになってしまうのです。

「エートス」などという、倫理的な言葉や美辞麗句と、多額の助成金がちらつくとき、
また、住民が、帰郷の願望と再建の念に燃えているとき、人々はそれらを、つい受入れてしまうのです。
ここで、事実をもう一度、確認しておくことが必要です。

@ベラルーシでの「エートス・プロジェクト」を見て来たミッシェル・フェルネックス/バーゼル大学医学部名誉教授の、取材インタビュー日本語字幕付き画像(上に掲載したビデオ)

@同氏が 10 年前にクリラッドの機関紙 22 号に掲載した「エートス・プロジェクト」糾弾論考和訳

@私の「エートス」問題に関する簡単な解説コメント

@また、国際原子力ロビーのひどさは、ウラディミール・チェルトコフ監督 「真実はどこに?」 を御覧頂ければ、一目瞭然です。

(転載はここまで)

(関連記事)

ドキュメンタリー映画 『真実はどこに?』 DVD 販売開始

「エートス・イン・フクシマ」 

NHK福島放送局はすでに、「エートス・プロジェクト」と連動して動いているように思われます。(紹介者のコメント)
http://ethos-fukushima.blogspot.jp/2012/07/nhk-icrp.html


こうした原発事故の後の対応は、たしかに「放射線防護だけでなく精神的、社会的、経済的、政治的、倫理的な面から成る複雑な過程」(ロシャールの説明)だが、
何より、健康問題が中心的課題となるべきところ、後者の精神的、社会的、経済的、政治的、倫理的な面に主題がすり替えられている。
これらの側面は、実際、福島や周辺県で、真摯に、長年に渡って農業や漁業に打ち込んで来た生産者や住民にとって、感じやすい部分であり、
また彼らの思いが、帰郷、復興、再開に向けて募っているとき、ジャック・ロシャールの語る<住民参加型の復興>の思惑にスッポリと重なるのである。
それこそが罠なのだ。
原発事故後の様々な健康障害は、実は放射能ではなく、精神ストレス、経済的、社会的な様々な原因によるのであって、
放射能によるものではない、というのが、国際原子力ロビーの、主要な主張なのである。
つまり、放射能を免罪すること。
これこそが、彼らの目的であり、それは、真実を覆い隠すことで成立している、戦略なのである。



確かに、ネットで調べてみたら、福島ではもうすっかり始まってた。
このエートス・プロジェクト、これからもっと掘り下げて調べてみようと思う。

けど、ほんまになんなんやろう。
この核にしがみついてる連中っちゅうのは。
どこまで世界を牛耳ってしもてるんやろう。

なんでもとにかく、物事や人は、まず疑うてから。
そういう習慣がまるで無かったわたしやけど、日本から出て、アメリカに暮らすようになり、少しは学んだこともあると思てたけど、
原子力で一儲けしようと思てる連中が、世のため人のためと大ウソついて、実は世を汚し人を殺してるのに全く平気でいられることを知り、
これはもう、この件に関しては、徹底的に、初っぱなから大いに疑いまくらなあかんと決心した。

もう頼むから、被ばくで苦しんでる人達を、これ以上痛めつけんといて。