以下は以前の記事の再掲載です
SUEのブログ さんからの転載記事です。
最近、これを飲めば体内の放射性物質を排出できますよという商売が
出てきているようです。

物理学をやった人は原子レベルの問題である放射能を何かの薬(のようなもの)で
打ち消すことができるわけがないと言います。
が、ちょうど医学で、西洋医学では説明できない治療が、東洋医学なり自然療法などで
できることがあるのに似て、放射能を何とかできることが絶対不可能かというと
それはそうではないかもしれないとは思います。
以下の実験も、虚偽ではないのではないかと思います。
これと似て、体内の放射性物質を排出する作用をもつ何かが絶対ないかというと
そうではないかもしれないと思います。

ただだからと言って放射性物質の怖さを楽観してはいけないし、
また、怪しい商売の怪しさを疑うセンスは絶対必要だとは思います。

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SUEのブログ




汚染地で進む実証実験 / 日経エコロジー
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20111209/110252/



以下、転載



微生物の働きで放射線量が下がったとの報告が論議を呼んでいる。常識を超えた革新的な除染技術に期待が集まる。

 放射性物質はどんな環境下でも半減期どおりに規則正しく放射線量が減っていく。セシウム137であれば、30年で半分に減る。

 除染といっても、放射性物質を流して他の場所に移すか、集めて隔離するしかない。どう処理しても放射能はなくならず、放射性核種ごとの半減期に従って減衰するのを待つしかない。

 こんな物理学の常識を覆すような実証結果が公表された。

 南相馬市原町区で微生物やコケ類など活用した除染実験に取り組んでいる田崎和江・金沢大学名誉教授の研究結果だ。田崎教授は、水田を2m四方に区切って約30区画のミニ水田を作り、様々な条件下で微生物を繁殖させ、1カ月後の放射線量の変化を調べた。



「ミクロの石棺」が作用?

 ミニ水田に入れたのは、ゼオライトやケイソウ土など微生物が好みそうな素材だ。その結果、能登で採取したケイソウ土を入れたミニ水田が100cpm(シーピーエム:1分間の放射線を示す単位)近くに下がった。1カ月前(200~300cpm)に比べ半減している。

 この土壌を顕微鏡で調べたところ、糸状菌と呼ぶ細長い微生物が繁殖し、生体膜の内側に多量の鉱物粒子が付着していた。同じ現象は原発事故後のチェルノブイリ周辺でも確認された報告がある。

 微生物が代謝によって鉱物で覆われていく現象を生体鉱物化作用という。田崎教授はこの作用でできた鉱物塊を「ミクロの石棺」と呼ぶ。「放射性セシウムがミクロの石棺に取り込まれることで、何らかの作用で放射線量が下がったのではないか」と考えている。

 この水田の土壌に含む微量元素を分析したところ、通常の値を超える1kg当たり447mgの大量のバリウムを検出した。放射性セシウムが放射線を出し続けると最終的にバリウムになる。実験結果からは、微生物の代謝が放射性セシウムからバリウムへの転換を早めたとも推論できる。こうした見方を「生体内核変換」と呼び、少数ながら報告例がある。だが、現在の物理学ではあり得ないため、議論の対象にさえなっていない。

 田崎教授は、「メカニズムは不明だが、ケイソウ土に線量を下げる効果があることは分かった。今後の除染に応用できる」と話す。

 田崎教授の実験に協力した庄建技術の高橋正則技術部長は、「実験結果を巡っては懐疑的な声も含め様々な見方がある。今後、より多くの研究者が除染の研究に取り組むきっかけになれば」と期待する。