010617朝日。

 議員立法。名は「戦後強制抑留者特別措置法(シベリア特措法)」。提案者は佐藤泰介参院総務委員長。

 「補償」という語は入らず。(補償という語が入ったとしても、それはそれで変ですが)

 7万人に最大150万円支給。たいていの人には25~30万円程度。が、金額の問題ではなく「国が謝罪したことがうれしいんです」

 「1956年の日ソ共同宣言で旧ソ連への賠償請求権を放棄した。06年以降、10万円程度の旅行券なろを慰労品として配ったが、「問題の幕引きだ」と元抑留者たちは反発。国家賠償請求訴訟も続いている。」そうだ。

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 ソ連が本来帰国させるべき人を抑留したのが悪いので、このこと自体は戦後の日本の政府の責任ではない。とすると?抑留された日本兵がなぜ中ソ国境辺にいたかというと、それは日本が中国を侵略したから。そこにうろうろしていなければ抑留されることもなかった。・・・とこう因果関係をたどると、抑留はつまるところ敗戦以前の日本の政府(=天皇(大日本帝国憲法上は))が戦争を始めた責任の一環ということに。敗戦以前の日本の政府の責任を、敗戦以前の日本と国家として同一性がある現在の日本の政府が引き継ぐということなのでしょうか?

 とすると、では沖縄で集団自決の日に家を抜け出して生命が助かったものの孤児になった、空襲で親を失った、そういう人たちが幼い頃からずっと苦労してきたことへの賠償金・慰謝料も要るのでは?

 要するにこの国(の政府)は対外的、のみならず体内的戦争責任の問題を何も論議してきてない。