10数年前らIターンという語を聞くようになっている。Iたーんという語は変なのだが、Uターンではなく一方通行という意味らしい。

 従前から、進学・就職などで都会に出てきた人が定年後などに故郷に戻ることをUターンと言っていたのだが、そうではないのがIの意味だ。特に故郷でもない土地で、ノウハウを土地の人に聞きながら農業を始めるという転換を指す。

 12月にIとUの例を一つずつ聞いた。

 一つは東京原発の上映会で声をかけてくれた方から。

 もう一つは、30日に、一つぐらいは正月飾りをしようか・・・とおもって花屋さんの前でぼーっと立っているときに知人から。

 前者の方は愛媛県、後者の方は鹿児島県。愛媛には佐賀玄海原発に続きプルサーマルを始めると電力会社が主張している伊方<いかた>原発があるし、鹿児島には、増設計画がある川内<せんだい>原発がある。お二人とも耕しながら反対運動もということらしい。

 花屋さんで、結局千両を一枝だけ買って、床の間のような風流な場所もないので食卓に飾った。同じ駅ビルの中で、米屋さんはつぶれたのに花屋さんは流行っているような経済に、それでいいわけがないとおもいながら、浸かっている、見かけは穏やかな正月。