朝日新聞応報部 さま

毎日たくさんのメールをお受け取りになるとおもいますのに、昨日はご返信を頂戴しありがとうございました。
六ヶ所活断層につき調査中という記事は見落としていたようです。失礼いたしました。

活断層については つぎのような地方紙の記事を目にしています。、
東電、原発周辺断層を誤評価 
 東京電力が197985年に柏崎刈羽原発の周辺海域で音波探査による断層調査を実施した2―7号機すべての設置許可申請で、大きな地震が起こり得る「逆断層」を、比較的小さな地震を起こすとされる「正断層」と誤って評価していたことが4日、日本活断層学会会長を務める岡田篤正・立命館大教授(65)らの分析で明らかになった。東電もこのミスを認めている。国の安全審査も誤りを見逃しており、審査体制のずさんさがあらためて浮き彫りになった。
 東電の調査データを分析したのは、岡田教授と渡辺満久・東洋大教授(51)=地形学=。ともに「本県沖など日本海東縁で起こる地震がすべて逆断層によるものであることは調査当時でも常識だった」と話し、重大な初歩的ミスと指摘している。
 これに対し、東電も「データの読み取り方の問題と考えられる。今なら120%逆断層だ」としている。東電は2003年、申請当時に活動性を認めていなかった断層を活断層の可能性が高いと評価を覆しており、今回の問題も含め耐震安全性にかかわる海底断層の当時の評価が根底から崩れた格好だ。
 東電は2―7号機の申請当時、周辺海域に4本の断層があるとし、うち1つを活断層と評価。いずれの形態も「正断層」としていた。しかし両教授だけでなくほかの専門家も「日本付近では正断層はほとんど見られない」と強調。日本海東縁の海底は、2つの方向から力が掛かることで地層がせり上がってずれ、大地震を起こす恐れがある「逆断層地帯」として知られている。
 ところが、東電は海底調査をしなかった1号機を除き、81年の2、5号機の申請時に断層4本の形態を「正断層」と誤評価。続く85年の3、4号機、88年の6、7号機の申請でもミスを繰り返し、国の安全審査も見逃し続けていた。
 両教授によると、逆断層に比べ、地下に向かって断層がずれる正断層が引き起こす地震規模はあまり大きくないという。
 岡田教授は「音波探査のデータを見ているだけで、海底の地形を合わせた総合的な判断をしていない。初歩的なミスを見逃し続けた安全審査の体制に問題がある」と批判している。
 原発の安全審査を担う経済産業省原子力安全・保安院の森山善範・原子力発電安全審査課長は「当時は断層に活動性がなく、原発の安全性には影響しないと判断しており、断層の形態を調べるほどの必要性はなかった」としている。東電は03年にF―C以外の3本も活断層の疑いが強いと再評価。 (新潟日報200815日)
 活断層の評価はとても難しいということだとおもいます。
そもそも活断層の定義自体が恣意的になされているとも聞いています。そのことは2月末に放映されたTBSの報道特集で知りました。以下はその番組の概要を記したメモです。
* この番組のバックボーンをなしているのは生越忠>さんの研究。
 生越さんは柏崎原発の建設時に地質調査を依頼された学者の一人で  
 ある松田さんの先輩で、40年ぶりの再会も番組中でセットされている。
   生越さんは挨拶もそこそこになぜ刈羽を造らせたのかと追及を始める
  が松田さんは辞任を覚悟で発言していたのだとして、下記のような経緯 
  を開陳。
  
  * 柏崎刈羽原発16?kmほどの所に真殿崎?断層という活断層が通っているの 
   に、それを無視して、20km以内には活断層はないと言って事業申請をして造ってしま
った。
  * 上記断層は、頻繁に動いているらしい。というのはずれが生じる境目を横切っていると思われる道路は何度盛り土をして舗装しなおしてもしなおしても変なくだり坂になってしまう。 
  
  *活断層評価は刈羽建設時最大論点で、地元の人は大きい反対運動 
   をしていたので「機動隊」が鎮圧した。
 
  *当時安全性評価してした地質学者三人に取材を申し込んだが二人は
   拒否。松田さん(東京大学名誉教授)だけが応じたもの。
 
  *松田さんは活断層が近いからやめろと言い続けていたが、「月夜の晩
   が続くとは限らない」(それ以上言うなら命がないと思え)、「あんたが一
   言言うごとに何百億という金が消える」と言われた。
 
  *断層があるかどうかは地元を歩いて目で確認するしかない。
   松田さんは現地調査に行くことは行ったが、反対運動の人たちに遭う  
   といけないというので、ものものしい警備がなされる中を車に乗ってさ
   ーっと通っただけで、現地調査といえるような調査はしていない。
 
  *『日本の活断層』という権威ある本によると、活断層とはここ200万年 
   の間に動いたことがある断層と定義されている。ところが国?の資料
   だとその肝心の年数があるときは5万年、あるときは50万年と適当に  
   動いている。
 
  *愛媛県伊方<いかた>原発のすぐわきにも大活断層が通っているのに 
   無視された。
 四川地震で核施設から放射性物質が川に流れ込んだという報道も聞いております。
 評価が定まらないーー灰色のものを黒と決め付けてはならないのは刑事訴訟の世界だけで、こと人の健康・環境に関しては灰色のものは黒と見る、予防原則に沿うべきではないでしょうか。高校時代から貴紙から非常に多くのものを学んできて、ここで他紙に変えるのはしのびないのです。ぜひ貴紙でも六ヶ所工場直下に大活断層があるというーーすくなくともそういう指摘があるということを、大きく扱ってくださいますようお願いいたします。
 
 なお、六ヶ所再処理工場からの放射性物質の空と海への無規制排出については若い人たちが非常に関心をもっています。私が代表をしている会でも、そういう人たちのリーダーの一人、プロサーファー木下デヴィッドさんを招いています。詳細を添付しますので、ぜひ取材にいらしてください。

 ※ 新潟日報の記事はsugiさんのブログから転載させていただき 
  ました