逃げ回る現職都知事
現職都知事が、全く選挙に関わらないような行動ばかりとっています。つまり、選挙の中で、争点化を回避することに躍起になっているということ。選挙での争点をつくらないとは、おかしな行動で、それは極めて自己中心的な保身策です。
 
小池氏がこうした対応をとる口実として挙げるのは、「公務」優先です。あれれ、先の衆院東京15区の補選の時には、12日の選挙期間中の9日も乙武氏の支援にべったりだったのに。公務はダダの口実だとバレています。
 
過去2回の知事選も出馬表明を遅らせましたが、今回は更にぎりぎりまで行わず、自分の政策実行が点検、批判されることを回避しました。争点ぼかしをここでも狙っていました。
つくづく姑息だと思います。
 
裏金自民党は候補者も出せず、結果的には小池百合子氏との関係も曖昧にして、互いに利用することに。実際には、二階氏、荻生田氏との貸し借りでぶずぶずなのに。
 
小池氏の経歴詐称の重大疑惑
選挙の直前に、小池氏は過去の自身の経歴に詐称があると大きく報じられました。その詐称行為にも関わったかつての都民ファーストの会の側近中の側近の方が、そのことを明らかにしたので、今回は大ピンチと見られていました。
カイロ大卒業(それも首席で!)という経歴は、ウソならば、公選法違反という犯罪です。政治家としては致命的なものであり、かつては経歴詐称して、議員辞職した人もいますから、小池氏は当選しても無効になる可能性もある重大なものです。
 
ここでも小池氏は、記者会見も満足に開かず、逃げ回っています。
詐称がないなら、堂々と対応すればいいけれど、ジャーナリズムからの追及を逃れるための会見拒否、都庁クラブという自分のそばにいる御用記者ばかりに指名するだけの会見です。
 
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流れ星プチ鹿島さんの追及
プチ鹿島さんが、この小池氏がとっている対応を、追って詳しく報じています。こういう記事が、新聞やテレビで報じられないことも、「忖度」なのでしょう。
ぜひ読んでみてください。
 
流れ星田中優子さん(元法政大総長)の異議申し立て
「東京新聞」でのコラムです。小池氏の「ウソ」を問います。(下に再録しておきます)

 

 

■拝啓・小池百合子様 

     法政大学名誉教授・前総長 田中優子
 あなたは12日に出馬表明をなさいました。その時、私の脳裏にまっ先に浮かんだのは、新井白石の『折たく柴の記』にある蛇のエピソードでした。ある人が小さい蛇にかみつかれそうになり、小刀でその蛇を切りました。小さな傷でした。しかしその蛇はたちまち大きくなり、その傷巨大化して蛇は死んでしまったのです。白石はその話をして、大富豪からの出資を断りました。今その金をもらったら、大成した時に大きな傷になる、と。
 若い時の傷が今、大きな傷になって衆目にさらされています。あなたの小さな傷は、すでに1976年10月の複数の新聞に、輝かしい事実として報道されています。政治家になれば、記者の背後には多くの有権者がいます。

    ◇  ◆  ◇

 「政治家のうそ」を、有権者はど考えるべきなのでしょうか?英国にいた時、ある議員の、妻以外の女性との付き合いが問題になりました。私は友人に聞きました。「政治家として有能なのになぜこのことで政界から追い払うの?」。英国人の友人は言いました。「うそをついたからよ」と。事の正否ではなく、うそをつく人は政治家としてふさわしくないのです。民主主義は、情報の開示と真摯な議論があってこそ、機能するからです。あなたを支援している自民党議員たちも同様に、虚偽記載や数々の隠蔽が発覚した後、いまだにそれを自浄することができていません。そのことに、多くの人が失望し怒りを感じています。
 7日の記者会見で関東大震災への追悼文のことを問われ、あなたは東京大空襲の話に入れ替えて答えました。私はそこに、ごまかしを見てしまいました。数はともあれ、朝鮮人虐殺があったことは周知の事実です。追悼文の発信は「二度と同じことを繰り返さないようにしましょう」という、東京都民への真摯な呼びかけです。都知事としての、多様性を受け入れる姿勢の表明です。それを中止するのならば、当然あらゆる資料を精査し、ご自身のお考えを持ったはずです。問われたらそのお考えを堂々と述べるべきです。なぜそうなさらないのですか?

    ◇  ◆  ◇

 明治神宮外苑の民間事業者による再開発事業で、日本イコモスはこの2年半で15回以上の意見書、提言、要請、調査資料、代替案、警告を東京都に出しました。都が認可した神宮外苑のまちづくり計画が、樹木伐採をともなう超高層ビル建設計画であることが明らかになったからでした。全てお読みになっているなら坂本龍一さんに、「神宮にも手紙をお出しになったら?」とは言えないはずです。イコモスの提言や勧告は神宮や国にもなされています。その全を承知の上で、坂本さんはあなた宛てに手紙を書いたのです。鍵を握るのは、都市全体の未来像に照らし認否を決めることのできる都知事だからです。東京はロンドン、パリ、ニューヨーク等と比較して、その1人当たりの緑地保有率が極めて低く、公園面積が狭いことはご存じですね。さらに狭くして高層ビルを建て続けることに、いったいどのような未来があるのでしょうか?
 あなたは記者会見で東京都が「もっと良くなる」とおっしゃいましたが、それはプロジェクションマッピングやさまざまな開発を続けることですか? 今こそ有権者に向けて、ぜひ十分に説明してください。

 

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小池氏は積極的に説明をしない人。そして、ひそかに裏金・自民党から支援を受けています。その方が自分には有利だと計算しています。

 

「萩生田ゆりこ」なる造語が広がっています。やや下品な、眉をしかめたくなる嫌ないいかたです。でも、荻生田氏とのそれぞれの関わり方を見ていると、こいいう造語も、言い得て妙だとも思ってしまいます。

 

それは小池氏の取っている選挙作戦が姑息だからです。荻生田さんは、地元の八王子で統一教会べったりの選挙作戦をした人。壺議員の代表格です。

でもそれをウソをついて隠します。

裏金の件だって、2728万円もの金をキックバックしていたのに、「調べたら机の引き出しのロッカーの中に残っていた」などという白々しいウソをついて、逃れています。

 

≪萩生田氏は2018年から22年までの5年間で政治資金収支報告書に不記載の裏金額が計2728万円にのぼることを明らかにした。事務所スタッフが管理していたとし、「毎年の政治資金収支報告書の提出前に、おおむねの報告を聞く程度で詳細まで把握をしていなかった」と釈明した。≫(「朝日新聞」2024年1月22日)

 

荻生田氏は、自民党の東京都連の会長です。本来なら議員辞職して当然の人物。

今回の都知事選では、小池百合子氏と裏で手を組み(ステルス作戦として)、なるべくこっそり支持を広げています。話題にらぬように。ならば、「荻生田ゆりこ」も当然の批判として有効です。

残念ながら新聞・テレビが、八丈島や奥多摩、青梅、八王子などの視察の様子をただ動静として報じます。そのことのおかしさを知っておきたいと思います。