ぼくは東京都在住です。佐賀県の有明海沿岸のちいさな城下町の高校を卒業してから、東京に出てきました。それから今日まで、ずっと東京生活をしています。

 

けれど、あまりそのことを自慢する気はなりません。田舎育ちのぼくのどこかに、東京という場所での暮らしに、どこか根なし草の感覚がずっとあるからです。

(若き日に読んだ五木寛之さんの「デラシネの旗」っていう小説で知ったことば、それはフランス語の”デラシネ”が根なし草。ときおり、自分の日々を思うことがあると、デラシネが心に浮かびました。)

 

この東京くらしは、それでも人との関わりができ、いくらかでも生活の内実をつくろうとしてきました。根なし草などとは言ってはいられなかったからです。

 

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デラシネなんてことばを思ったのは、東京の都知事をしている小池さんのことを考えたからです。アノひとこそ、まさにデラシネなんだなあ。

それなのにヘンにいきがって、外国語の造語を使い、”女帝”然として振舞う。それにへいこらする者たちを傅(かしず)かせて過ごす。

にこやかな表情を見せてはいても、その眼は笑ってはいない。丁寧なことばをつかってはいても、その中身は空疎です。公約にいくつものゼロを掲げたけれど、何一つゼロなどなく、そこでの目くらましが都庁のプロジェクション・マッピング。(ほら横文字!7億円とか9億円とか税金投入!電通がらみ!)

都民ファーストというけれど、小池さんの心根は、どう見ても「自分ファースト」だとしか見えません。

 

「希望の党」騒ぎでも、築地市場問題でも、神宮の樹木伐採でも、なんでもかんでも、結局は自分ファースト。

都知事になって2期8年。等身大の小池百合子ではなく、自分を大きく見せてそれに多くの人を酔わせる。(もちろん、ずいぶんな努力をしてきたんでしょう。ホソカワさん、オザワさん、さらにニカイさんとか、ハニュウダさんとかにも食い込んで)

 

でも、小池流を気取って担ぎ出した人たちは、デラシネのそばのさらに泡のような人たちだから、今回の衆院15区のオトタケさんの様に、無残にはじけてしまいます。

もうこれまでの様にやっていくのは無理でしょうか。

 

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さて、昨日、蓮舫さんが都知事選に立候補すると記者会見で発表しました。

 

おかしいと思うのは、「女性対決」などというマスコミの報道です。

それに乗っかって、ホリエモンが調子に乗ってXに投稿していました。「百合子vs蓮舫とかマジで泥試合」と。汚いことば。

 

なんだかなあ。寅子(朝ドラ「虎に翼」)でなくても「はて?」と疑問に思います。

一昨日の静岡の知事選で「男性対決」なんて言いましたか。いったい、どの時代の感覚なのだということ。

 

昨日、ぼくは2時からのテレビ放送を見ていました。

田崎スシロー氏が、ネタ元もたいして明らかにしないで、背景を語っていました。

ずっと、政権よりのヨイショしかしてこなかったスシロー氏、裏金問題以降(いやアベ氏が亡くなってからか)出番が少なくなってはいますが。

ちょうど蓮舫さんの記者会見が日本テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」と重なっていたので、それをうけて、

「蓮舫さんの攻撃性を都民がどう判断するか。引いちゃう人もいるかも」

「これから蓮舫さんは、政策発表をして、夢を語るようになるんでしょうけども、蓮舫さんの魅力は、きょうの会見でもよく表れているんですが、攻撃性なんですね。攻撃性に対して、東京都民がどう判断するか。ちょっと引いちゃう人もいるかもしれないですね」

とコメント。

だれでも語れますよ。この程度のこと。

 

読売テレビの特別編集委員の高岡氏は、

「全国の地知事選挙に行くが、通常は私がこの先、知事になったらと夢を語るというのが都知事選でもあるかと思ったが、なかった」

「批判票だけで、蓮舫さんは勝ち目があるんでしょうか?」

と発言。

 

ここまで見ていて情けないコメンテーターたちだと思って、見るのをやめようかと思いました。

 

そのとき、その場に同じく出演していたRICAKOさんがピシャリ語ったことが、ぼくは素晴らしいと思いました。

「強い女性の何がいけないのか。自民党支配への怒りこそ夢の語りだ。」

「蓮舫はもともとクラリオンガール。素敵なデビューを飾っているんですけど、その蓮舫がこうして政治に携わってくれていて、本当に立派な女性になっているというのを誇りに思っている。」

「昔からウソがなくて真っすぐな女性。私は、東京を背負うにはピッタリの女性と思ってます。頑張って欲しい。」

 

ぼくは、小池さんのウソには呆れているので、蓮舫さんの「攻撃性」は、少なくともウソがなくてわかりやすいと思います。

 

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元文科省事務次官の前川喜平さんは、今回の都知事選挙に当たっての、小池都政を転換するための野党共闘の候補者選定の会議に関わっていたことを語っています。(新聞報道です)

 

「民主党政権の時はですね、蓮舫さんには大変な目に遭いました。スーパーコンピューターについては『なぜ世界一でなければいけないのか』と言われてですね、なかなか返答に困ることもあった。でも、あのおかげで(蓮舫氏は)行政改革をビシビシやっておられた」

「蓮舫さんを候補者にということは、みなさん心にあったと思うし、(会合の中で)口に出して言われた方もたくさんいらした。『本当にやってくれるか』という気持ちはあったんですけど、ついに決断された。私自身は手放しで喜びたいと思っています。この次のステージに向かってどうやってみんなで盛り上げていくか、戦っていくかについても話ができればと思っています」

 

東京在住ならずとも、強い関心をもって都知事選を見ていきます。

ぼくはの立場は、ウソのない都政にしたい(国政も)です。