ゆーきさんからの、近況を伝えるLine。

小学校の講師から中学校の理科講師移っての日々です。子育てしながら、中学校の理科の免許を取ったんだからエライ!

中学生との授業、その中にあったエピソードにほんのりしました。

 

三二さん!おはようございます☀️

中学での授業をするのも、少し緊張が解けてきました。(でもまだまだ緊張するし、終わって教室を出たそあとには「あーー!ああ言えばよかったのにいぃ😱」としゃがみこんで頭を抱えたくなる日々です。)

今年、中1は受け持ってないのですが、先日、中1のスケッチの仕方の授業の補助に入りました。(1年生は制服を着た小学生といった感じで可愛らしいですね😆)

教材はたんぽぽ。一つ一つの花をピンセットで分解しながら、「ぽぽんた!」「こっちは、ぽんたぽ」「ぽたぽんだよ」「ぽんたたもあるよ」と言いながら子どもたちが嬉しそうににこやかに作業をしていました☺️(中学理科の先生は「?」な顔です 笑)

色々な学校から集まった子どもたちです。小学校低学年のころの詩を読み、ことば遊びをした幸せな記憶が、彼らの学びの土台となっていること…、子どもたちの時間、学び、そして色々な先生方の想いが繋がっているんだなぁーと一人幸せ気分を味わえたので、おすそ分けのLineです♡笑

ぼくには、子どもたちが、小学校で読んだ川崎洋さんの詩「たんぽぽ」のことを思い出したんだなと、すぐにわかりました。そうLineで返します。

 

そうなんです!
たぶん、その川崎洋さんの「たんぽぽ」の詩の学習を思い出した子たちと、知らなかったけれど、そのことば遊びの面白さに飛びついた子たちです🤭

 

          キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ

 

川崎洋さんの「たんぽぽ」

川崎洋さんの「たんぽぽ」を紹介しましょう。

小2の「国語」教科書に「たんぽぽのちえ」という説明文教材があります。

この詩を関連させて読んでみたらどうでしょうか。(学年関係なく、ことばあそびとしてもオススメです。)

 

視写からはじめるよ

「たんぽぽ」の詩は、1行ずつ黒板にぼくが書いたことばを視写していきます。ゆっくりと、全員がついて来れているか確かめのことばをかけます。(1マス空いたところは、メロンパンの◯を書いておきます。「1マス空き」というより「メロンパン」という方が楽しいものね。)

 

1連の□の中を考えて見ました。

「いのち」があるんだ、というミカさん。すてき。

「そうだねえ。みんないのちがある。そのうえで、一つ一つがみんな違ってるよ。教室のみんなみたいに。

みんなが分かるためには、何があるんだろう?」

「なまえじゃない」とマサユキくん。

「そうだよ、かわさきさんは、「みんな なまえが あるんだ」と書いたんだ。」

 

1連を写し終えたところで、1行空きのしるしの「ながまる」として「フランスパン」を書きます。(フランスパンといいながら、楽しそうです。)

 

2連に1行目を「おーい たんぽぽ」と書き、綿毛の一つに「たんぽぽ」と書き添えます。

 

「他にはどんな名前があるんだろうか」

ユウキくんの「ぽんた」をきっかけに、でるわ、でるわ。

 

・ぽんた ・わたんぽ ・ぽんぽた ・ぽぽんた ・ぽんぽん ・たんた

・たんすけ ・ぽっぽ ・ぽんたん ・ぽぽじろう ・ぽぽたろう ・たたんた 

・ぽぽたん

 

一旦これでストップ。

 

ことば遊び

「川崎さんは、「た」「ん」「ぽ」「ぽ」の4文字を使って、名付けたんだよ。そういうことば遊びって、ぼくがよくやるでしょ。らぶれたあ⇒ぶたあられ、あらぶれた、あらぶたれ、あれたぶら、って」

(これは、うしろで授業を観ていたお母さんが数人いました。「あれたぶら」のとき、小さな声で「イヤラシ・・・」って聞えたような気が…。気のせい?)

「川崎さんは、4つの名前を代表させましたが、ここでは、子どもの感覚でいろんな「なまえ」を出してみます。

こんな風です。

 

1.     たんぽぽ 2.たぽんぽ 3.たぽぽん 4.ぽぽんた 5.ぽぽたん 6.ぽんぽた

7. ぽんたぽ 8.ぽたぽん 9.ぽたんぽ

 

もっと自由に

「んたぽぽ」という名前をケンタくんが出すと、「それはダメだよ。『ん』から始まっちゃダメなんだよ。」の声が出ました。

ぼくは、「そういう考えもあるけれど、もっと自由であってもいいんじゃないのかなあ。もっと大らかに、大らかに」とことばを添えます。狭い常識にとらわれなくたっていいんだよ。

 

「10.んたぽぽ  11.んぽぽた  12.んぽたぽ」

これで全ての4文字のパターンです。

 

に おちるな 、って

あなに おちるな」がまず出ました。

コウヘイくんが「いけ」といいます。「いけにおちたら、水に流されてしまうから」、と。

それに続き、「どぶ」「うみ」と続きます。「じめん」も。

「じごく」とタカシくん。おお、恐ろしい。「マンホール」とも。

 

ここでコウヘイくんの意見に戻ってみんなで考えて見ました。

一つ一つ名前のある綿毛たち、いのちがあります。ここに落ちたら、いのちが途絶えてしまう、そんな場所はどこだろうと考えました。「いけ」「うみ」「かわ」だなあ。

川崎さんはいのちを愛おしむように「かわに おちるな」と書いています。

たんぽぽは誰が植えたわけでもないのに、コンクリートの割れ目にだって咲いています。すこしの土さえあれば生きていく花です。

いのちの素晴らしさに目が向いた「たんぽぽ」の授業です。

 

 ※データとして、「『たんぽぽのちえ』を読む前に(後でもいいけど)」というデータを作っています。
これは、上の川崎さんの詩と、まど・みちおさんの「タンポポ」の詩をあそび、その上で教科書の「たんぽぽのちえ」の実践データ、学級通信の実物も合わせたもの。
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